貞操教育 01 はい、と差し出したのは、2Lのペットボトル。 キャップ部分は切り取って、兄ちゃんが切った縁で怪我しないように、ガムテープで保護してある簡易工作。 そんな俺の思いやり溢れる作品を前に、けれど兄ちゃんは顔を引きつらせた。 「ゃ…あ、晃弘…? あ、あの、兄ちゃん、トイレ、行きたいんだけど…」 相変わらず両手をベッドにくくり付けられ、素っ裸の兄ちゃん。手にはさっき俺を呼んだケータイ。 俺は最上の笑みを兄ちゃんに向けた。 「駄目だよ。部屋から出さないって言ったでしょ? コレにおしっこしてね」 言ってペットボトルを振って見せると、目に見えて兄ちゃんの顔が青褪めた。 ふるふると小刻みに首を左右に振って、必死に拒絶する。 「や…やだ…っ、な、なんで…そんな、の…っ」 「ちなみに兄ちゃんの手、使えないから、俺が兄ちゃんのちんちん入れて、おしっこ終るまで持っててあげるからね」 「ッ?! ゃ、やだよ! あ、晃弘の前で、そんなッ!」 兄ちゃんが青い顔のまま叫ぶ。ちんちんもずっと丸出しなのに、何を今更。 俺は兄ちゃんの躯に覆い被さるようにして、兄ちゃんの首筋にキスしながら囁いた。 「ぁ…っ、ゃ、ぁん…っ」 「…じゃあ…お漏らし、する…?」 「ッ?!」びくっ、と兄ちゃんが震えた。可愛い。どんどん兄ちゃんが俺のものになっていく気がする。 [*前] | [次#] 『雑多状況』目次へ / 品書へ |