貞操教育

01


 はい、と差し出したのは、2Lのペットボトル。
 キャップ部分は切り取って、兄ちゃんが切った縁で怪我しないように、ガムテープで保護してある簡易工作。

 そんな俺の思いやり溢れる作品を前に、けれど兄ちゃんは顔を引きつらせた。

「ゃ…あ、晃弘…? あ、あの、兄ちゃん、トイレ、行きたいんだけど…」

 相変わらず両手をベッドにくくり付けられ、素っ裸の兄ちゃん。手にはさっき俺を呼んだケータイ。
 俺は最上の笑みを兄ちゃんに向けた。

「駄目だよ。部屋から出さないって言ったでしょ? コレにおしっこしてね」

 言ってペットボトルを振って見せると、目に見えて兄ちゃんの顔が青褪めた。
 ふるふると小刻みに首を左右に振って、必死に拒絶する。

「や…やだ…っ、な、なんで…そんな、の…っ」
「ちなみに兄ちゃんの手、使えないから、俺が兄ちゃんのちんちん入れて、おしっこ終るまで持っててあげるからね」
「ッ?! ゃ、やだよ! あ、晃弘の前で、そんなッ!」

 兄ちゃんが青い顔のまま叫ぶ。ちんちんもずっと丸出しなのに、何を今更。
 俺は兄ちゃんの躯に覆い被さるようにして、兄ちゃんの首筋にキスしながら囁いた。

「ぁ…っ、ゃ、ぁん…っ」
「…じゃあ…お漏らし、する…?」

 「ッ?!」びくっ、と兄ちゃんが震えた。可愛い。どんどん兄ちゃんが俺のものになっていく気がする。

- 29 -
[*前] | [次#]

『雑多状況』目次へ / 品書へ


 
 
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -