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 二本に増えた指が、探るように牡の裏側の濡れた肉壁を掻き回す。

 コリっ
「ぅ! ぁ…っぁっ…!」

 跳ね上がった観月の胸。千紘は「見つけた」と笑うと、そこには触れないように注意しながら、その周囲を丹念に解すように指を蠢かせる。

「んっ…んぁ、ぁ…っゃ、ぁ…っ」
「ああ…かわいい…。ダメだ、もう僕も限界…観月くんのナカに挿れたい…」

 余裕のない表情でイケメンが取り出した牡は完勃ちで、それどころか既に精液に塗れていた。観月の痴態に興奮したのだろう。
 その事実にぞくりと腰が震える。茹だった頭が現実味を取り戻す。

「ゃ…ま、待っぁ、ぁ…っ…む、むり、俺…っ」

 脚を寄せて懸命に身を守ろうとする観月に、けれど千紘はその脚を掴んで開き、容赦なく指を抽送して緩めた蕾へと怒張した牡を押し当てた。

 …嬉しそうに。


「泣いて、観月くん…僕のちんこをお尻の孔に咥え込んで、掻き回されて、泣いて」

 ぐ、ちゅ…っ

「ぅあ、ああ、あ゛…ッ!」


 圧倒的な質量が体内へ潜る。躯の奥を他者に侵される。──犯される。
 ぽろぽろと涙がこぼれて、うまく息もできずに喘ぐ観月の腰を掴んで、深く深く硬い肉棒が奥を穿つ。

「ぁー…気持ち良い…判る、観月くん? 全部這入ったよ…君のおしりの孔をいっぱい拡げて、僕のちんこが這入ってる…。観月くんの処女、もらっちゃった。ね、判る? 僕達、セックスしてるんだよ。交尾してる。観月くんを、僕が犯してる…」

「っふ…ぅ、うう…っ」

 抱き締めるように覆い被さって、千紘が囁く。いやいやと弱々しく首を振るものの、やめてくれるはずもない。

「おちんちんのバイブ、抜いてもいいよ。自分でおちんちんクチュクチュして、僕のを咥えながらイっていいよ…」
「っ、…っ…!」

 全身がびりびりしている今、そんなことができるはずもない。そうでなくても、強姦されて自分で牡を扱くなど、するはずが。

 涙目でなんとか睨んだ観月だったが、千紘はやはり笑ってぐちゅりと腰を揺らした。

「ッは…ぁ…!」


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