お父さんといっしょ

04


 赤ん坊の吸う力がこんなに強いものだなんて知らなかった。引き剥がそうとしても、太一はびくともしない。
 母親の偉大さを改めて痛感しながらも、怜はソファに腰を落とした。

「太一、こら、めっ…! ミル、なんて、出ないだろ…っ?」

 抱き直してぽんぽんと背中を叩いてみる。
 だが太一は夢中になって乳首に吸いつき続けた。歯のない歯茎でぐりぐりと噛み潰される。
 ただでさえ性感帯である場所に激しい刺激を加えられて、怜は自らの牡が反応を始めてしまったのを感じた。

(やばっ…!)

 思うが、もはやどうしようもない。
 とにかく太一をなんとかしないことには、治まりようもないのだ。

「た、太一…っも、もう、ほんと…」

 頭を撫でて宥めようとした途端、ずるっと太一の脚が滑り、

「ふぁっ?!」

 元気になってしまった怜の牡を踏みつけた。
 怜の嬌声に太一が驚いて口を離す。

「ぁっ…」

 ほっとしたのも束の間、太一は今度、怜の反応が見たいのか面白いのか、下着越しに怜の牡を何度も蹴りつけてきた。

「ぅあッ、あっ、あっ、こ、こらッ」

 慌てて太一の脇を持ち上げ、視線を合わせる。

「太一、めっ」

 怒っているのだと、いけないことなのだと理解させるために言え、自らの牡が勃起している今では、情けないだけだった。

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