カミツキ!

19




 このままでは悪神として彷徨うしかない。そうなればより多くの被害が出るかもしれぬと。


 しおらしくそう告げられた梓織は既に、何度も何度も絶頂を繰り返し疲弊し切り、秘孔には太い男性器をずっぷりと埋め込まれ、まともな判断力など欠片もない有り様だった。だから。


「我が名は阿紫那彦命と言う」
「あしなひこのみこと…」

「そうだ。お主の名を続けよ」
「んっ、…佐々本、梓織…」


 困っている人がいるのならば、助けたい。

 元から持つその気質だけが、唇を動かす。


 背に覆い被さるようにして神は梓織の顎へ手を添え、囁く。


「身と魂を捧げ、巫女となるを望む、と」
「は…、ぁ…みと、たましいをささげて、…みことなる、を、のぞむ…」


 とろんと蕩けた瞳が神の赤い瞳をぼんやりと見て、神は恍惚の笑みを浮かべて唇を重ねて吸い、舌を絡めた。


「んっ、んぅ…っ」
「は…嗚呼…梓織、梓織…儂の巫女…!」


 ちゅ、ちゅく、と水音を立てながら何度も口付けを交わす。


「んッ、ん…っ!?」


 そして徐々に、明らかに、深く穿たれたままの神の肉棒が更に太く長く育つのが、梓織には分かった。

 内臓を押し上げ肉を拡げる。

 神の美しい顔には艶めきが増して、貪るように口付けを重ねた後、彼は梓織の性器からずるずるっ…と花の茎を引き抜いた。


「っは、ぁん…ッ、」
「愛している、梓織…儂の巫女…。これでお主の精氣は漏れなく儂に流れる。感謝する」
「はふ…ぉ、おわぃ…?」


 散々嬲られた鈴口は赤く腫れ、一度しか射精させられていない性器は筋立ち、陰嚢もぱんぱんに満ちている。

 それでも終わらない快感地獄に叩き落とされる事に比べれば、今終える事が梓織にとって最良だと思えた。

 梓織の問いに、神は笑った。


「いいや。悦いのが厭なのだろう。儂の巫女になったからには、儂の望みが巫女の望みとなる。悦べ。儂の愉悦がお主の最上の悦楽となる」


「ぁ、ぇ…? ッあ゙!? ん゙ぁああ…ッ!」


 ずぶ、と引き抜かれ掛けていた肉棒がまた最奥の隘路をこじ開け割り入って来る。

 ただそれだけで、先程とは比べ物にならない雷撃が脳天から爪先まで駆け抜けた。びゅっ、びゅるッと性器からはしたない先走り汁が噴出し、祠を濡らしていく。


「まだ動かしただけだぞ。奥の肉壺を掻き混ぜて、たっぷりと種を注いでやるからな。ほら、乳で悶えよ」
「ッはっ…は、ぁん…っ、また、ちくびぃっ…」



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