カミツキ!

17


 這入ってはいけない場所を、肉の楔が穿った。そんな感覚。

 行き止まりかと思っていた狭い場所をこじ開けられる。言葉にすればそれだけなのに、全てが狂うほどの痺れが全身を駆け抜けた。

 それは意識を刈り取る程に強烈で、理性が吹き飛ぶ程に甘美な快感。悦楽だった。


「あぁ…っ、あー…っ、あぁあ…っア、あぁ…っ」


 言葉など最早出ない。

 目の前にチカチカと星が散り続け、指一本とて動かすことが出来ない。

 なのに神は嬉しそうに、凶悪な肉棒の抽送を始めるのだ。



「嗚呼、これだ…悦い、シオリ、悦いぞ…」

 ぐぽッぐぽッ…ぐぽッ…ぐぽッぐぽッ…ぐぽッ!

「はっひ…ひぁっ…! ぁひっひ、ひぁ、あっあぅ、あっア! ッあ゙、ア!」



 激しく揺さぶられ、あまりにも狭い最奥の肉壁を、何度も何度も蹂躙される。

 それは結腸と呼ばれる場所であり、そうそう体験する感覚ではない事など、そもそも肛門性交自体が初体験である梓織に理解出来るはずもない。

 ようやく根元まで挿入できたらしい神の肉棒を打ち付ける度に、パンッ!と尻肉に腰がぶつかり、犯されているのだと痛感させられた。


「ひぅうッ! はっ、ぁっあー…っ」

 ぐぽッぐぽッぐぽッ…ぐぽッ…ぐぽッぐぽッ!



 その度に梓織はずっと、絶頂していた。

 大きく躯を震わせる余力さえないまま、そして梓織自身さえ理解出来ないまま、絶頂し続けさせられていた。


「ああぁあ…っ、あーっ…あー…っ」
「注ぐぞ…っ、シオリ…っ」


 背後から抱き締めて距離を詰め、けだもののようにバチュバチュと交尾の速度が一層上がり、そして熱すぎる他人の体液が、最奥の先に溢れ出すのが確かに感じられた。


「ぁん…っ、ぁ…っあぁ…ん…」


 しかも長く、量があまりに多い。

 だが梓織の思考も完全に蕩けているが故に、びく、びく、と躯を不随意に震わせながら無抵抗で種付けを受け入れるよりない。

 数分間掛けてたっぷりと種汁を梓織の胎に流し込んだ神は、立派過ぎるまらを抜きもせずに満足気に崩れる彼のうなじに唇を触れた。


「ッぁ、…は…っ、はあ…っ」
「愛いの、シオリ…お主の躯も至高だ…さあ、まだ続けるぞ」


 ずちゅ…と秘孔の奥から粘着質な音がするけれど、梓織はそれがなんなのか考える余裕もない。

 神は梓織の躯を抱き上げ、秘孔にまらを咥え込ませたままはしたない染みが大量に飛んだ石段を、一段ずつ降りていく。


「ッぁ、っは、アっ、ぁんっ…ぁんっ…」


 腿を抱え上げられているために、神が歩く度に鉄色箭が生けられた性器がぶるんぶるんと揺れて、神の肉棒が更に深くまで突き挿さる。

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