カミツキ!

10


 この数日間の経験で、十二分に痛感している。

 神は全く梓織の事情に頓着しない。家族との食事中であろうが、コンビニで買い物中であろうが、構わず『痼り』を練り潰し擦り続けて絶頂させる。

 それも、一度では済まない。なんとか場所を変えても、結局は気を失うまでイかされ続けるのだ。

 だから、学校で許すわけにはいかなかった。

 でないと体育の授業を終えた級友達が、絶頂を繰り返し色欲に乱れ蕩けた梓織を見つけてしまう。

 鋭い眼差しのまま神は梓織を見つめていたが、しばらくすると「わかった」と告げて梓織を改めて抱き締めた。


「場所を変えてやろう」


 光に包まれて、それが消えた時。



   §



 目の前にあったのは、あの祠だった。苔生した石造りの、ほとんど崩れ掛けの。

 瞬間移動。漫画などではよく知っているが、実際に体験する事は無論初めてで、「!? !?」混乱と共に周囲を見渡す梓織に構わず、神は言った。


「脱げ。儂にまらを差し出し、種を与えよ」
「まっ、こんッ…! っく、ぅ、う…!」


 大きな神社へ至る階段の陰に、生い茂る草木に隠れるようにしてあるそれ。紛う事なき屋外だ。絶対に嫌だ。

 なのに神に命じられると抗えず、梓織の腕はハーフパンツごと下着をずるずると下ろしていく。ぶるんッ! と屹立し切った性器が先走り汁を散らしながらそそり勃った。

 そして背後の神に向けて股を開く。


「ゃ、あ…っ、」


 あまりの羞恥に視界が潤んだ。

 草むらの中とは言えど、祠を背にしている。つまり生まれたままの姿の股間を、公道に露出している形だ。

 神は身を屈め、長く白い髪を耳に掛けて、はしたなく赤く腫れているそれを手に取り愛おしげに見つめた。


「嗚呼、愛い…佳き香だ、雄を誘ういやらしい香…」
「ぃやッ!? やだっ、嗅ぐな…ッ」
「滴るほどに蜜まで垂らして…この蜜を、ずっと舐め取ってやりたかった…。乳を忘れるな、シオリ」
「ぁっ、く、そ…ッ、ゃあ…っァッ」


 体操服の上から、ピンッピンッと梓織の両手が両の乳首を弾き始める。

 神は梓織の先走り汁でベトベトになっているボクサーパンツの内側をわざわざ確かめ、膝上にあった衣服を全て剥ぎ取った。

 下半身は靴下と靴だけ。体操服のシャツだけ着て、性器を勃起させながら男の前で乳首を捏ね回す有り様。文句の付けようのない変態だ。


「っふ、ぅう…っ」



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