僕らの長い夏休み

09




 出したい。
 おしっこしたい。


 そればっかりになった僕の躯は、遂に壊れてしまったんだと思う。



「んッ、んんぅ──ッ!!」



 全身が痺れる、なんて言葉じゃ足りない。躯がバクハツしちゃったみたいに目の前が真っ白になって、気持ちいいのが躯を暴れ回った。

 おしりにも力が入っちゃってるのに、御神木の枝は狭くきつくなったおしりの孔をこじ開けておんなじ速さでずぽずぽ続けるから、それがまたごつごつした感覚をおしりにはっきり感じて、ヘンになる。


 ガニ股でがくがく躯が震えてるのがしばらくしてようやく僕自身にも分かって、でも気持ちいいのがずっと終らない。


「ひぅっ…! ひ、っく、ぁっんッ、っく、んッ! も、も、やら、っあっあっ!」
「はっ、はっ…! ひなにぃちゃん…っひなにぃちゃ…っ!」


 『さすまた』はどんどん動きが早くなって、次第に僕らは自分で躯のどこかを動かすなんてこともできなくなって、お互いにしがみつくみたいに抱き合って、御神木の枝におしりをずぽずぽずぽずぽされ続けた。




 ゆっくりと僕らの躯が地面に降ろされて、おしりから『さすまた』が抜けた時には、もう空は赤くなっていた。

「っぁ、はぁっ…ん…」

 見えないけど、おしりはぽっかり大きく御神木の枝の太さに開いちゃってるような気がするし、おしりのナカをなにかが滑って下りて来るみたいな感覚がある。御神木も僕たちのナカにお漏らししたのかな。

 ずるい。そう思った時、蔓に引っ張られて、僕は仰向けにされた。僕は疲れ過ぎてされるがままで、浅緋も隣に寝転んだままぼんやりそれを見てる。
 僕の、縛られてナカに蔓が這入ったままのちんちんが、御神木に向けられた。


 ずるるるるるッ! ずぽォっ!

「ひぁああ゙ッ!?」


 やっとの事で解放された僕のちんちんから、蔓が抜けるのと一緒に白くてべったりしたおしっこがいっぱい出て、御神木の根元に掛かった。

 頭の中がまた真っ白になったけど、それはすぐ落ち着いた。…ううん。そのあと普通のおしっこもお漏らししちゃって恥ずかしくて、全然落ち着く事なんてできなかったけど。


「っは…っ! ぁっゃだ…っ、止まんなぃ…っ」


 あんなにしたくてしたくて堪らなかったおしっこは、生まれて初めて、ってくらいいっぱい出て、生まれて初めて、ってくらい気持ち良くて、御神木の根元をびしょびしょにした。

 タンクトップはたくし上がって、短パンもぱんつも片側の足首に引っかかってるだけの格好の浅緋が、「ひなにいちゃん…」掠れ切った声で、僕を呼んだ。
 僕はまだちんちんからおしっこがちょろちょろ漏れてて、恥ずかしかったから浅緋の方を見る事ができなかった。

 それでも浅緋は、囁いた。



「…明日も、来よ…?」




end.

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