僕らの長い夏休み

03



「っこら! だめだ、やめろ!」

 一生懸命手を伸ばすけど、蔓に絡まれて全然届かない。いつの間にかふたつに増えたチューリップが、ヂュプッて音を立てて、浅緋のおっぱいに噛み付いた。


「ッア…っ、ゃ、あ…っ! っな、なにっ…やぁ…! やだ、ヌルヌル、気持ち悪…っ」
「浅緋! 浅緋、痛くない? 痺れたりっ…!」
「ぁ…っ、い、痛く、ない…、んっ…は…っ、なん、なんか…ヘンな、感じ…」

 ぢゅる、ぢゅる、ぢゅる。


 あのイソギンチャクみたいなひだひだが、浅緋のおっぱいを虐めているんだろう。浅緋のほっぺたがちょっとずつ赤くなってくる。

「浅緋…」
「っふ…っぁっ…や、だあ…」

 泣いてた浅緋が、息を乱し始める。

 ぢゅくぢゅく言う音と、僕のちんちんを擦る蔓の動きと、どうしてもえっちに見える浅緋の顔が、僕の頭の中をぐちゃぐちゃにした。


「あッ!?」

 でも急にちんちんに新しい刺激があって、僕はびっくりした。僕のハーフパンツも膝までずり降ろされて、ぱんつも太ももまで降ろされたのだ。


 何本もの蔓でぐるぐる巻きにされた僕のちんちんが、浅緋に見られちゃう!


「ゃ、っやだ…!」
「雛兄ちゃん…」


 しかも、ちょうど浅緋にちゃんと見えるように躯を移動させられて固定される。僕のちんちんが、浅緋のすぐ目の前にある。

「やだ、浅緋、見な…っ! ッ!?」

 ちんちんの蔓が、急に解けた。それから一本の細い蔓が、ちんちんの…先っぽの皮の内側にクリクリと潜り込んで来た。


「やッあ゛ぁ!?」

 びりびり、びりびり、びりびり。


 電気が走り抜けて、躯が震えた。強い、こわい、なに、なにっ…?


「ぁう…ぁッひ…っ、」


 なにがなんだか分からないのに、涎が僕の口からこぼれて、ぱちん、と頭の中でなにかが弾けた。



(気持ち、い…っ)



 そう思った途端、また急に恥ずかしくなった。気持ちいい? こんなのが?

 でも。

 浅緋の顔を見たら、わけが分からなくて混乱してはいるみたいだけど、やっぱり気持ちいいって顔してた。
 ちんちんが熱くなってくるのが分かる。


(あ…、こ、これ、僕、知ってる、気がする…)


 1回だけ、変な白いおしっこでぱんつが汚れてたとき、目が覚める前に感じた、ような。

 硬くなる僕の躯に全然構わず、蔓は。
 僕のちんちんの皮を、剥き下ろした。

「ひぃッん…!」

 気温は暑いはずなのに、皮から剥き出されたちんちんはすぅすぅして、浅緋はびっくりして僕のちんちんを丸い目で見つめていて、泣きたくなった。

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