A&D 2 01 「ねーエディ、どうしたの?」 エディルの顔を覗き込んだのは、幼女のような、麗しい見目の少年天使だった。金色のふわふわの髪に、澄んだ緑の目。 「ああ、シス。いえ、その」 「最近元気ないよ? えっちする? 活きのイイ悪魔いるよ? エディが気に入るかは分かんないけどー」 そしてこの『まさに天使』な造形をしているシスティスこそが、悪魔狩りを好むヤリチンだ。 「っ、黒髪に紫の目の悪魔は居ますか?」 「紫は居なかったなあ。今ボクのブームはゴリマッチョなの ![]() 「あ、結構です。楽しんできてください」 筋力にも自信のある悪魔を組み伏せ犯す幼女のような少年天使。さぞや悪魔には屈辱的だろう。 それでいてシスティスのモノは相当な巨根だと聞いている。どれだけ倒錯的なのか見たくはあるが、今のエディルはそれどころではなかった。 初めて悪魔を抱いてから、…あの悪魔のことが忘れられないのだ。 当然のようにあの悪魔はエディルのことを避けてこの広い世界を飛び回っているようだから、そうそう会えるものではない。 「シスはいいですね。好みの悪魔、どこで見つけるんですか? …いえ、そう言えば活きのイイ悪魔がいると…捕まえてるんですか?」 「悪魔は人間より簡単だよ? 情報集めて召喚して、閉じ込めちゃえばいいんだもん」 溜息交じりに告げたエディルに、システィスはきょとんと目を丸くした。 エディルはシスティスの手を握った。 「シス。その方法、詳しく」 § 召喚なんて最早時代の遺物だ。悪魔さえ信じている人間が激減している中で、その遺物に呼ばれたなら行かない手はない。 と、思ったのが間違いだった。 二度と見たくなかった麗しい顔に、咄嗟にウーノは身を翻すが遅かった。 「いらっしゃい、ウーノくん」 [*前] | [次#] 『幻想世界』目次へ / 品書へ |