What is...?

01



「あッあッあッ、ゃッ…あぁあッ!」


 波打つ白い背中に汗が浮き、金色の髪がさらさらと乱れる。
 決して柔らかい肉がついているわけではない白い双丘に、ワイズの赤黒い肉棒がヌラヌラと濡れて光を反射しながら抽挿されるのが見えて高揚する。
 その肉棒は熱く蠢く肉の襞に締め付けられて、腰に、脳に、甘美な痺れを走らせる。

 愛しい。

 服従させたいし、蹂躙したい。
 隅々まで暴き、辱め、蕩かせて、嬲りたい。

 吸血鬼ハンターであるクロウ・ガルドを、ワイズが城に捕らえて10日程経過した。
 クロウが言うから『手洗い』とやらは屋敷に発掘したが、それでも何度かに一度は従属させた血に命じてワイズの目の前で金色の水を漏らさせた。そのときの恥辱に満ちたクロウの顔が堪らなくそそった。

 そうして、毎日何度も貪った。
 パンパンと激しく双丘に腰を打ち付けて、首元から胸元に腕を回し上半身を起こさせながら、彼の弱い首筋に舌をねっとりと這わせるのが好きだ。

「ぁっ…あ、ゃぁ…っ」

 ぞわわわわ、とクロウの躯にまた別種の震えが走って、ワイズの肉棒を食い千切らんばかりに締めてくる。
 涙に濡れた青い目が快楽に蕩けたあと、必死に正気を掻き集めて肩越しに睨んで来るのが可愛くて仕方ない。



 吸血鬼は恋をしてはいけないのだと言う。
 恋をした相手の血しか飲めなくなり、相手は当然衰弱し、死ぬ。死んだあとも恋の呪いは解けず、得る血が無くなって吸血鬼も死ぬ。
 そう言われているらしい。

 人間達の吸血鬼に関する伝承は誤りだらけだが、恋した相手の血しか飲めなくなるというのはあながち間違いではなさそうだ。
 現に、この10日の間にクロウの失踪を知った他のハンター達が数人訪れたが、どれにも食指が動かなかった。

 クロウが居るのだから、必要ない。適当にあしらい追い返した。

 昼の間ワイズは深く眠り、夜通しクロウを抱く。
 そのせいでクロウも昼の間は起きることもできないほどに疲弊し眠り続けるから、逃げることもない。もちろん、逃走できないよう血の制約は掛けているが。
 甘美な血を持つクロウへの食事は、従属させた人間に運ばせている。枯れた老人であり、もはや吸血鬼に従属させられているとも理解していない。それでいい。

 クロウが居ればいい。
 クロウだけを愛し、穢し、慰め、虐め、慈しみたい。

「恋とは恐ろしいものだな、クロウ」
「ッ、? ぁっ…な、に…ッ?」
「いや。いやらしい躯が誘うものだから、また中に出すぞ」
「やッ?! なか、なか、や…ぁっあぁあああーっ!」



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