アクマナサカナ

09



「ぅあッ…!」

 射精しないまま絶頂したそれはまだ勃起したままで、そんな状態のペ○スを父親に触られるという状況に氷晴は眩暈がした。

「ぁ…っ、と、父さ…さ、触んないで…っ」
「氷晴。蛸の脚は気持ち良かったか?」
「に、兄さん!」

 叔父が蒼白になるのを、父はじとりと睨んだ。ぐらりとまた船が揺れる。

「お前は舵を見て来い。──なあ氷晴。蛸とセックスしたなんて、誰にも知られたくないよな…?」
「父さ──」

 氷晴は絶句する。父は、氷晴を脅迫しているのだ。

「おい、兄さん!」
「舵を見て来いと言ったはずだ」

 この船の船長は父だ。船長に命じられて、実際に船が波に負けかけていて、叔父も結局パニック状態だったのだろう。
 そのまま身を翻すと、振り向きもせずに操舵室へと駆け込んでいった。




 そして氷晴はその後、



end.

- 244 -
[*前] | [次#]

『幻想世界』目次へ / 品書へ




 
 
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -