淫妖奇譚

07


 時をかけてゆっくり結合すると、尻に犬神の腹の毛が触れてゾクゾクした。

「双葉…っ!」
「ひぁあ…ッあぁあッ!」

 躯が弓なりにしなる。
 ずるずるッ、と抜かれる感触に眩暈がしたかと思うと、素早く奥まで穿たれて、目の前が白くなる。

 ズッチュ、ズッ、グチュ、ズッ…
「はひ…ッひぁあぁッ! んゃあぁッ!」

 絶叫が迸る。
 何度も何度も内側から粘膜を擦られている間に、双葉は何も考えられなくなっていた。

 ただ、快楽だけを貪る術を、躯が勝手に学んでいく。

「ぁッ! あぁッ! あぁ、やぁっ! や、イ…っ、だめ、あぁッ…!」

 犬神は言葉もなくとにかく腰を打ちつけ、双葉を蹂躙する。
 畳に指を立て、巨狗に犯され揺さぶられる陰陽師を、あやは凝視し続ける。

――あんなに声を上げて、いやらしい…。

 双葉の眼には、あやがそんな風に思っているように見える。
 それでも力で犬神には抗えず、ただ夢中になってまらを抜き挿しするのを受け入れ、喘ぎ悶えるしか出来ないのだ。

「やめてくれ…っ、ぁ、あひぃ…ッ! いっ、ぃんッ…! んはぁ…っ!」

 突かれる度に躯が熱くなり、締め付けてしまう。
 腰が跳ねて、自らのはしたなく勃ち上がったまらが揺れる。
 ふぐりが熱くて、痒いような気すらする。菊座から送られる刺激が、双葉を追い詰める。

「はぁッ、はぁあんッ! 、ぁ、は、あッあッやッ、だめ…っ、も、あ、ああっ、げんか…っあぁああーッ!!」

 びゅるびゅるッ、と濃い白濁が畳に散る。

- 156 -
[*前] | [次#]

『幻想世界』目次へ / 品書へ




 
 
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -