前述。

08



「あぁあッ…! あぁああ…っ!」

 爪先が攣りそうなくらい張り詰めるのに、出口を塞がれて絶頂が迎えられない。

 やっぱり嫌われてるんじゃないか。思って、生理的なそれとは違う涙が滲む。
 そうでなければ、こんな風に嬲られることなどないだろう。


 チクンっ!
「んひゃあッ?!」


 完全に思案に沈んでいたら、突然の刺激。それも、猛り腫れた性器に、だ。

 そこの血の巡りは、他とは比にならないわけで。
 じんっ! と広がる感覚。熱く疼きが滞る。

「ぅあッ…! うぁあん…っ! やだッ…アツっ…ぁ、あぁッ! あああ、ヘンになるぅ…っ!」

 勝手に腰が揺れて、性器を触手に押し付け、擦りつけてしまう。
 冷たくヌメった感触が、堪らない快感だ。

「ひぁあんっ! ネオっ! ネオぉ!」

 タマをキュウキュウと絶妙な力で締め付けられて、慶壱は限界だった。



 ビクンッ!
 ビクンっ、ビクビクッ、ビク、



 宙吊りのまま、躯が跳ねた。

「ぁひ…ひ、ぃ…ん…」

 襲う倦怠感と、未だ下半身にわだかまる熱。
 初めて経験した空イキが理解できず、その感覚に慶壱はただ戸惑う。

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