前述。

06



「あぁんっ…は、はぁっ、はぁッ…はぁ、ん…っ、あッ、あぁッ」
 ずぷちゅッ、ずぷちゅッ!

 音を立てて、ばらばらに蠢いたままの触手が、ピストンを始める。

「ぅあッ! ぁはあッ! あっあっあっあっ、あ、あッ…だめッ…! ぅンッ――!」

 内壁をえぐられ、イイトコロを押し潰されて、慶壱は耐え切れず淫水を吐き出した。
 着衣のままなので、下着のナカで淫水は飛び散り、性器にまとわりついた。




「おい内海、さっきのだけど――…」

 激しく攻められ、イソギンチャクもどきの触手にはしたなく感じて、射精までしてしまったことで、ほぼ自失しかかっていた慶壱を、広垣の声が呼び戻す。

 扉を開けた同僚は、瞠目して声を失った。
 当然だ。同僚がイソギンチャクの触手に絡め取られ、宙に浮いているのだから。

「ぁ、ん…っ、ふ、ぅ、ひろ、がきぃ…っ」

 服は着ているので触手に躯中弄ばれ犯されているのは広垣には判らないはずだ。
 慶壱は必死で平静を保とうとした。

 助けて。そう叫ぼうとするが、

 ズグプッ

と、性器の先端の孔に触手が潜り、慶壱はなりふり構わず絶叫した。

「あぁあああああッ!!」
「なっ?! お、おい内海っ! どうした、大丈夫か?!」

 広垣の声は聞こえるのだが、尿道を逆行し擦り上げる初めての感触に、慶壱は涙と涎を垂れ流し、喘ぐしか出来ない。

 そこにあるのは9割の痛みと、1割の、快感。
 そして何度も擦られる内に、その比率が徐々に秤の傾きを変えていくのだ。

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