君が判りません・中篇

09



 ダッダッダッダッダッ!
「っあ! あっあっやぁあ! ごとっごとぉッ! あッあッあッ、あ、あぃしてる…っあぁんッ、あっあぃしてる、からぁっ!」

 そう叫んでみても、駄目だった。

 終らない刺激が、恐かった。
 滅茶苦茶に躯を掻き回されて、ぐちゃぐちゃに蕩かされて。
 性器への苛みが、徐々に快楽だと認識し始める自分の躯が、恐ろしかった。




 結局後藤は、本当にアルバイトに行っていたらしく、窓の外はすっかり暗くなっていた。俺はバイブに計6時間もの間、性器を貫かれていたらしい。
 後藤が部屋に戻ったときには、俺はいつもの『起きながらにして意識を飛ばしている』状態で、後藤の帰宅にも気付かなかった。

 廃人のように「あぃしてぅ、あぃしてぅ」と繰り返す俺に後藤は優しくキスをして、バイブを一気に引き抜いた。
 俺の先走りでべとべとのそれは、全く痛みを伴うこともなくほとんど麻痺した尿道を擦り上げて、

「ひぁああッ?! あっあっごとッ…! ごとぉっあいしてっ…あぃしてぅ…っあっ、あっイっ…あぁあ――ッ!」

 俺は大量の白濁を後藤に向けて放出してしまい、それからガクンと、完全に気を失った。


+++


 先生の精液がたっぷりと掛かったパーカーを見て、俺は嬉しくなる。

 ぐったりと気を失っている先生の髪を梳いて、半開きの唇にキスをして、彼が何度も繰り返していた台詞を思う。

「先生…俺、そろそろ本気にしちゃうよ…?」

 聞こえていないと知りつつ、囁く。

 先生も、そろそろ本気になってよ…。


「…あいしてる…」





to be continued...

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