君が判りません・前篇

09



「くッ…!」

 調子に乗りやがって。俺のがひと回りも年上なのに。
 そんなことを思ったところで口に出せないのが、脅迫されている人間の悲しさだ。

 俺は唇を噛み締め、そして震えるそれを開いた。




「…ッぉ、おしりの…ぁな…なめて、…ください…ッ」




 あまりに恥辱に涙が零れた。上げた腰がぶるぶる震える。
 後藤は満足げに俺の尻に近付いて、器用にビデオで撮りながらア○ルを、

 れるっ
「ッぁぅん…っ!」

 嫌だと思うのに、薬も使っていないのに、躯が跳ねる。

 手元にあるものを握るとやはりそれはシーツで――後藤のもので――、また体温が上がる。

 ベッドでなかったなら、強姦だと認識していられたのに。

 こんな、こんな。
 ベッドの上で、快楽ばかり与えられたら。

「ッんぅ…! ん、ぁあっ…! ひィんッ!」
「先生、気持ちイイんだ? ち○こ、ガチガチ…」
「やぁ…ッ、あっ、あっ、あっ、だ、だめ…ッ!」





 俺の考えは、甘すぎた。







to be continued...

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