これって変ですか?

09


 挿し込んだ指とは逆の手で、後藤のスラックスの股間をさすさすと撫で回し、


「…ご、と…俺とのえっち、気持ちよく、ない…?」


 なんて、訊いてしまうほどに!

 頭がおかしいとしか思えない、三十路前の男が。
 おかしかったのだ、実際、それほどに!

 このセックスは強姦から始まったものであり、後藤は俺のことが好きで、だから後藤も気持ち良いんだと、疑いもしていなかったことに気付かされてしまったのだから。

 布越しに感じる後藤の性器は、それだけおかしくなってる俺でもはっきり分かるくらいに熱く勃起していて、その感触におかしくなってる俺はこともあろうか安心した。


「ぁ…かたぃ…」
「…っ!! ほんっとにずるいよね先生は!」


 完全にスイッチの入った後藤は性急に被さって、寛げた前からいつもの凶悪な性器を取り出し潤滑剤代わりに俺の愛液を申し訳程度に塗りつけると、

「ぁんっ! ぁっ、あぁっ…!」

 俺の指を乱暴に引き抜き、物足りなさで疼いていたア○ルをみちみちと拡げて深いところまでずりゅずりゅと濡れた肉をぜんぶ擦り上げながら俺のナカを穿った。

 実に当たり前みたいに俺のナカのイイトコロを挿入の動きでごりごりと押し潰す所為で、

「ぁあああぁっ! ぁあああ──っ!」

 性器を奥まで咥え込まされただけで、俺の性器はビュクンビュクンと大きく脈打ってようやくたっぷりと吐精した。
 ついでにまた涙も止まらなくなって、熱い筋が目尻を伝う。

 ぴくん、ぴくんと震える性器はそれでもまだ萎えてはいなくて、後藤は俺の腹に飛んだ白濁を指先で撫で拡げる。

「ほんと、淫乱…」
「ぁ…ぁ…」

 もはや否定する言葉もない。


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