嘘はいけません

02



 イヤだ。
 イヤだ、イヤなのだ。

 何をされるよりも、ア○ルを舐められるのが屈辱だった。
 舐められて勃起させてしまうのが苦痛だった。

 そして後藤は、それを全て理解した上で、ア○ルを舐め、俺に勃起させるのだ。

 チュ、チュク…チュプ、チュクっ…

 わざと音を立てるのも、俺から抵抗する気力を奪うためなのだろう。

「はっ…はぁッ…は、はふっ…は、ァ…っ」

 声が、この水音が、外に漏れてしまわないか。バレてしまわないか。

 あの写真さえなければ。
 こんな屈辱は、受けなくて済むのに。

 そう悔やみながらも俺は犯され、イかされ、イかれてようやく、この行為は終る。

 今日であの写真を撮られてから5日目。これで既に8度目の行為だった。


+++



 昼休みに行為に及ばれ、5限と6限の間の休憩には意味もなく潤滑剤のジェルを流し込まれて、俺は気持ち悪さと疲労で思考力がすっかり低下していた。

 放課後に後藤が「じゃあまた明日」と珍しく早々に帰ったことで、気を抜き過ぎていたのだろう。

 昼間使ったトイレでナカのものを出してしまおうと、ふらふらと向かった。個室のドアを開けたところで、

 どん。
「へっ?」

 中に突き飛ばされた。まさか後藤かと慌てて振り向いた俺は、そこに居た人間に更に声を失う。

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