in 【屋上】

田中 二郎の場合 1


※(撮影/玩具/拘束/エネマグラ)

 気に食わない生徒がいる。
 いや、正確に言えば、七三分けの髪型に眼鏡、性格も陰気な二郎を誰もが軽んじる。気に食わない奴らばかりだ。

 けれど、その中でも気に食わないのは、平木 冴。いつも5限にある二郎の授業を平気でサボる。
 周囲曰く、昼休みを屋上で過ごし、そのまま時間を忘れて空に見入ってしまうのだと言う。
 今日こそ自らの罪を認めさせ、謝らせてやる。放課後にも冴が屋上にいることは周囲の話を盗み聞いた。準備は――万端だ。

 鼻息荒く二郎が屋上の扉を開けると、少し離れたところで件の生徒がなんと、裸で倒れているのを見付けた。
 近付いてみれば、白い粘液が散っていて、事後であることが童貞のまま32歳を迎えた二郎にも判った。

 ともかく、降って湧いた据え膳だ。

 二郎は用意してきた布紐で意識のない冴の手首を縛め、片足をフェンスにつないだ。そしてビデオを片手に構えると、平らな胸に指を這わせ、淡い色の乳首をぷにぷに弄り始めた。

「ッん…」

 意識を取り戻さないまま、冴が眉を寄せて呻く。
 二郎は知る由もないが、冴はたっぷりと媚薬を含まされた後だ。敏感過ぎる反応に、訝る。まさかいつも授業をサボって、こんなところで情事にいそしんでいたのではあるまいか。
 一度思うとそうとしか思えなくなって、余った布紐でしっかりと冴のペ○スの根元を縛った。

「ぅ…ッ、…? え…?」

 痛みに顔をしかめた冴が、ようやく目を覚ます。そして動けない状況と、眼前のビデオを構えた二郎の存在に驚いて目を丸くした。

「え、なに、え、あんた誰…」
「ほう。教師に向けて『あんた』とはご挨拶だなぁ、平木?」

 サボっているから、そんなことになるんだ。いつもいつも――こいつを犯してやりたいと思っていた。

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