in 【音楽室】

遠山 優の場合 6


 
「ひゃ、ああ、ぁあ…っ」

 その涙を流し続ける、蕩け切った眼。

「…もしかして、気持ちいいんですか?」

 当然、渉は答えない。けれど、ピストンをしたり腰を回したりする内に、メントールを塗り込められたア○ルを擦られるのが、彼に耐えがたい快感をもたらすようだった。

 腰を渉の腿で挟むようにさせ、激しく犯す。同時に縛られて限界まで腫れ、真っ赤になってしまっているペ○スと睾丸を一緒くたに揉んだ。今度は痛みではなく、とにかく快感を与えるように柔らかく。

「あぁああっ! く、ぅうう…っ! ぅ、ああ、あああ…っ! とぉ、や、…ああぁっ!」
「どうしました?」
「ぁあ、あ、ああっ、ひ、ぅ…ッ、ぅく、う、も、イき、た…っ…はず、」

 嗚咽に紛れた言葉はとても聞き取りにくかったが、どうもイきたいから紐を外してくれと頼んでいるようだ。
 優はにこりと笑って、渉の開いたままの唇にキスを落とした。

「僕がイくまでは絶対に出させませんから。頑張って下さいね?」

 確かに渉に使ったメントールが、優にも作用してはいるが、まだまだだ。
 穏やかな笑みを浮かべたまま、渉を抱き寄せ、激しく揺さぶる。探すのは、彼を狂い啼かせる一点。

 ズン、
「っぁあああ!」

 ビクンっ、と跳ねる躯。ここだ。渉は重点的にそこを突き始めた。
 渉は金色の髪を振り乱し、喘ぎ、悶え、啼いた。縛られたペ○スはビクビクと限界を訴え続け、渉は泣きながら優への許しを乞い続ける。

「たすけ…っこわれ…ッあぁあ! あぁああ――ッ!」


 そして彼は、射精することなく、絶頂した。


 しばらくの間、ガクガクと全身を震わせて優にしがみつき、「なに、やだ…っなに…ッ?」と初めて経験するらしい強い快感におののいた。

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