11/01/26 02:42
 いつかいつかの一言妄想。
 第三者目線。多分受子のストーカーとかそんなん。
 弓道詳しくないからこれ以上は書けませんでした(苦笑




 弦を弾く音と同時に、矢が風を切る音。
 凜と伸ばされた背筋、うなじの髪の隙間に覗く白い肌。まっすぐに的を見つめる眼差し。
 白い胴着と藍色の袴が、彼にはよく似合う。
 桐馬(とうま)先輩。弓道部の主将で、部活中は危険が伴う活動内容だけあって厳しいが、それ以外では優しいし実は甘いものが好き──特にチョコレートには目がない──ということもあって、部員達には男女問わず慕われている。
 けれど。
 そんな彼の背後に、的に向かって弓を引く彼の背後に、近付く姿がある。
 弓道部顧問の、佐久間(さくま)だ。
 ほとんど抱き着くように身体を密着させると、桐馬先輩の腿や腹を撫で回す。彼の凛々しい眉が、きゅ、と寄せられる。

「ほら、いつもみたいに集中しろ」

 桐馬先輩のお尻を撫でながら、佐久間が言う。そう……このセクハラは、以前からずっと続いているのだ。
 最初は当然桐馬先輩も驚いて、それでも周りに部員がいたから、小さな声で「やめて下さい」と抵抗していた。正直、僕までムラムラするくらい逆効果ではあったけれど。
 そんな彼に、佐久間は「俺はお前じゃなくても構わないんだ」と言った。大切な仲間である部員を人質にされて、桐馬先輩は逃げる術を失ったのだ。

「ほら、まっすぐ。この程度で集中乱してたら、入賞なんかできんぞ」
「ッ、」

 する、と袴のスリットから、佐久間の左手が忍び込む。僕からは見えないが、右手は衿の隙間から彼の左胸へと這わされているはずだ。いつもそうだ。
 かあ、と桐馬先輩の頬に朱が昇り、口角が下がって子供みたいな泣きそうな顔になる。それでも伸ばされた背筋とのギャップに僕の息子もヒートアップする。
 ごそごそと股間の動く袴。僕は知っている。桐馬先輩が今、下着をつけていないことを。朝練のときにはつけてくるなと、何日か前に佐久間に命じられたのだ。そして翌日、「言い付けを守ってイイコだ」と笑われていた。あのときの先輩の庇護欲と苛虐心を同時に煽る表情と言ったら。それだけでいくつの夜のオカズになったか知れない。
 股間でうごめいていた手が、後ろへ回る。びくりと桐馬先輩の身体が一気に強張った。

「力を抜け……そう、息をしろ。ほら、嬉しそうにヒクついてる」
「っ、っ!」

 佐久間の言葉に、桐馬先輩が目をつむって懸命に首を振る。弓を引く手がぶるぶる震えて、もはや弓道どころじゃない。

「っは、」

 桐馬先輩の背中が反る。ああ、きっとあの袴の中で、熱くて狭い彼の蕾を、佐久間の指が割り開いたのだ。いや、あの腕の動きだと、もうぬぷぬぷピストンされているようだ。
 唇を半分開いて、呼吸荒く悶える桐馬先輩。
 こうして毎朝、佐久間は桐馬先輩の蕾を開発し続けている。きっと相当狭いんだろう。きつい締め付けを想像して、僕は息子を慰める。

「桐馬、明日の朝練は、これを挿れて来い」
「ぁ…く…、…?」

 縋るような顔で桐馬先輩が見る。彼の前に突き出されているのは、ローターだ。たぶん先輩は、知らないのだ。
 佐久間はにやりと笑うと、それをくわえて舐め、濡らしたそれを、スリットから袴の中へと潜り込ませる。

「っ、ゃ…!」

 鈍い桐馬先輩でもさすがに判ったのだろう。かしゃんと弓と矢が落ちて、身をよじって佐久間の腕を掴む。
 けど、佐久間も彼の身体を抱き込んで、そして、挿れた。

「──っ、」
「ほら桐馬、気持ちいいだろ?」

 スリットから伸びたリモコンで、容赦なく振動を強めていく佐久間。がくがく震えていた桐馬先輩が遂に床にへたり込む。

「今日の朝練はここまでだ。明日、必ず挿れて来いよ」

 佐久間はそう言うと、彼ひとりを残して弓道場を後にした。そして僕は、悶える彼をオカズに、またこっそりと息子を慰める。明日からは、また楽しくなりそうだ。
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