ちょいクズ男子から嫉妬深い彼女へ


※成人済み設定

もやもやする!
原因はなにかってもうそんなの思い出すのも嫌だ。タミヤめ、タミヤのばか、糞イケメン野郎。一緒に帰ってきて、ベッドに座って携帯をいじるタミヤを睨む。
女の子と連絡先なんて交換しやがって。わざわざ彼女のわたしの目の前で交換することないじゃない、や、隠れてされるのも嫌だけど!あぁもやもやする!!
別に私は普段そんなに嫉妬深くはない(ふりをしている)。でも今回ばかりはどうしても抑えられなくて、不機嫌まるだしでぷんすかしていたらタミヤが笑った。おい笑うな。タミヤを睨みつけたら、泣きそうになった。
だって可愛いかったんだよ、すごく。猫なで声もすごい似合ってて可愛かったし、ぽっちゃりしてそうな可愛い童顔の割にニットワンピースから見えた体のラインはキュッとしてて魅力的だった。見れば見るほど私が惨めに感じちゃったの。あの子が、タミヤに色目使うたびに自分が邪魔者みたいな気分になっちゃったの。そんな気持ちも知らずにねえタミヤ、あんた笑ってたんでしょう??
そこで連絡先なんて交換しちゃったらさ。あんなに狙ってたらこの後お誘いのメールが来るに決まってるじゃない。あぁほらまた通知きてる。あの子からかな?あの子からだったらどうしよう、っていうか彼女の前でよく他の女の子と「なぁ」
暴走機関車一時停止。
「なに」
「さっきの子、今度ご飯行こうって」
「…」
「嘘だって〜」
はははと笑いながら私をベッドに押し倒した。馬乗りになってほっぺを挟まれる。いつになく上機嫌だ。死ね。
「あでも、さっきお店のトイレで鉢合わせしたとき、今度2人で飲みたいですって言われた」
なんでそういうこと私に言うの。唇を噛み、耐える。
「うっそー、ははっ、なんでそんなすぐ信じるの、かーわいーなぁ」
おでこにキスが落とされた。そりゃ信じるわ、だってあんた糞イケメンかつ女遊び好きじゃない。死ねよ。
「ねぇやだ」
何度も降ってくるキスを止める。なににやにやしてんのよ。
「あーでも今日の子、すごいモテそうだったなぁ、自分でも言ってたし」
「あんな感じがタイプなの?」
「なまえのほうが可愛いよ」
隙あり、とまたキスしてくる。こんなこと言うタミヤはすごくずるいと思う。2人きりの時なら可愛いって言ってくれるのに、誰か1人でも入ってきたら私なんて見えないふり。大嫌いだ。
「てゆかごめん、俺あの子とトイレでキスしちゃった」
もう嫌だしねしねしねしね。100回死ね。
「だからぁうそだって!もうほんと可愛い、なんでそんな簡単に信じるかなぁ、可愛いなあ」
「…うるさい」
タミヤはまた笑ってキスしてくる。
「キスはしてないけどトイレでヤらせてくれたんだよね。超きもちよかった」
どうせうそなんでしょ、もういいよ。
「うっそー!」
そのリズムイラっとくるわ。
「もうなんでそんな可愛いの、わかっててやってるんでしょ。なぁ、わかってんだろ??わざとそんな可愛い顔してんだろ」
「わざとなわけないでしょ!どれだけ嫌な気持ちしてるかわかんないの」
きっと眉毛を吊り上げてみても涙目になるのが抑えられない。
ごめん、と満足そうに笑いながらまたキスしてくる。
もう嫌いだ、大嫌いだ。
「妬いてる時のなまえすっごい可愛い、大好き」



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