text02
2/3


「おそらはころころ色がかわるし、ふしぎねえ」
 ななちゃんはもう一度かんがえました。ななちゃんの大好きなくまさんのゆうちゃんはおそらのバッジをつけているのです。そのバッジは色がかわらないのに、ほんとのおそらはかわります。バッジにはくもが描いてあっても、まっさらなおそらのときだってあります。
「ねえゆうちゃん、なんでかな」
 ゆうちゃんは黙ったままでした。
「だって、おうちのやねの色はかわらないんだよ」
 やっぱりゆうちゃんは黙ったままでした。
「おうちのやねがピンク色になったらすてきだよねえ」
 今日はゆうちゃんがしゃべらないとわかったななちゃんは、縁側からおにわにとびだして、はだしのままくるくる歩き回りました。

 

back
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -