ここほれわんわん | ナノ
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やがてみんなを連れて、苗木くんが戻ってきた。いよいよ情報処理室に入ろうという時、朝日奈さんが、先ほどの様に爆発するのではないかと警戒した。そのせいで一悶着あったけれど、火薬の匂いはしないと私が言い切ると、みんなは納得してくれたようだった。

恐る恐る中に入ると、奇妙な部屋が待ち受けていた。今までの部屋もそうだったけれど、この部屋は、それとは別格の奇妙さがあった。薬品と化粧品の香りが入り混じった、人工的な空間。その印象的な匂いももちろんなのだけれど、特別に目をひくものがあった。

「お、おい……あれって!」

葉隠くんが震える指で示したのは、壁面に埋め込まれた、複数台のモニターだった。しかも、それらの画面に映し出されていたのは、どれも学園内の光景だった。寄宿舎から教室まで、学園内のありとあらゆる場所が、モニターに映し出されている。

「こ、これって……!」

「監視カメラの映像……か……!」十神くんが、真っ先に部屋へ踏み込んだ。「学園内に設置されている監視カメラ……あれらで撮られた映像が……このモニターに映し出されているようだ。つまり、この部屋は、“俺たちを監視する目的”で使われていた部屋……」

「お、俺らを監視するため……!?」

葉隠くんが身震いする。朝日奈さんが同じく青ざめ、「じゃあ、この部屋って……!」と叫び声を上げた。

「間違いない。黒幕の部屋だ」

「じゃあ、黒幕は、ずっとここで私たちを……」

モニターに映し出される数々の部屋は、どれも私たちが使っているものだ。ここで、黒幕が、全てを観察していたのだと考えると、強烈な寒気が襲った。カーディガンの袖を手繰り寄せるように握りしめると、十神くんがふっと息を吐く。

「……どうやら、これで確定したようだな。さっきの植物庭園の死体だ。こんな部屋の鍵を持っていたということは……あの死体は黒幕……戦刃むくろ……とやらだったということだ」

「じゃあ、黒幕って死んじゃったの!?本当に死んじゃったの!?」

「そのようだな……」

「マ、マジかよッ!!」

「あ、あっけない終わりね……白夜様が殺すまでもなく……し、死ぬなんて……」

「黒幕が死んだってことは……じゃあ出られるんだな!やっとここから出られるんだな!そうと決まれば出口だ!出口を探すべ!」

「いや、この部屋を調べるのが先だ」

十神くんは、黒幕が死んだのなら、ここから逃げることはいつでもできると主張した。それならば今、自分たちがすべきことは、黒幕がどんな目的でこのゲームを仕掛けたか、それを明らかにすることだと言った。

「それに、黒幕が“殺されていた”件も気になるしな」

「やっぱり、十神くんもそう思った?」

苗木くんが真剣な表情で言葉を挟む。

「当然だろう……。あの死体を見れば一目瞭然だ。間違いない、黒幕は……殺されたんだよ」

「な、なんで黒幕が殺されたんだろう……それも、誰が、どうやって?」

軽はずみに口を挟むと、十神くんが苛立たしげにこちらを睨んだ。

「……それを明らかにするためにも、黒幕の素性や目的を探る必要があると言っているんだ……」

「わ、わかったでしょ!この駄目虫どもがッ!もう白夜様に口答えは禁止よ!」

腐川さんに怒鳴りつけられ、萎縮する。葉隠くんも、何か言いかけていた口を閉じ、反論の意思がないことを示しているようだった。

「……では、さっそく始めるぞ。黒幕の正体を暴く時間だ」

十神くんの言葉を合図に、私たちは捜査を開始する。とはいえ、どこから何を探せばいいのか分からなくて、私は匂いを嗅ぎ回るぐらいしかできなかった。化粧品の匂いがどの部屋よりも強いというぐらいで、犯人の手掛かりになりそうな香りはない。壁伝いに歩いていると、無数のモニターの中にまぎれてある、モノクマの絵が描かれた扉が目についた。

何気なく扉に手をかけてみるけれど、案の定、開く気配がなかった。近くにいた朝日奈さんが駆け寄ってきて、私の手元を覗き込む。

「そのドアって開かないの?この部屋の鍵でも駄目なのかな?」

先ほど苗木くんから預かった事を思い出し、私はポケットから鍵を出す。「一応、試してみるね」と挑戦してみるけれど、鍵穴にすら入らなかった。

「だめみたい」

「そっかぁ……。でも、気にしないで!大丈夫だよ。だって、黒幕は死んだんだしさ……。もう何も起きっこないよ」

「うん!そうだよね」

朝日奈さんと、言い聞かせるように頷き合っていたら、背後から大きな声が聞こえた。

「そうだべ!俺のばーちゃんが使ってんのと一緒だ!地デジ対応の室内アンテナだべ!」

振り返ると、高性能そうなパソコンの脇に置かれた、画面の暗いテレビを、みんなで覗き込んでいた。葉隠くんが、声高らかに、そのさらに脇にある機械を指差していた。

「じゃあ、そのアンテナを繋げば、テレビが見られるってこと?」

苗木くんの問いかけに朝日奈さんが「テレビ?」と食いつく。私も鍵をポケットにしまって、みんなの会話の中に、参加した。

外の情報が知れるということは、この上なくありがたい。みんながテレビに期待して集まると、葉隠くんが、「よっしゃ。すぐに映るようにしてやっから任せとけ!」と意気込んだ。

しばらく他愛のない話をしながら、作業をする葉隠くんを待っていた。苗木くんが他の人と話すのを、意識の端で感じていた。こんな場面で、彼の事ばかり意識している自分がおかしかった。人が死んだり、いなくなったりしているこの場で、彼のことを考えている自分は、どこか麻痺してしまったのかもしれない。羞恥心のような、自己嫌悪のような、妙な感情を持て余していると、葉隠くんが、テレビが映りそうだと主張した。途端にみんなの雑談が止み、画面に注目が集まる。

「後は電源を入れるだけだ!!……ったく、黒幕のヤツめ!俺らには、外の世界と決別しろとか言ってたクセに……一人でこんなモン見ようったって、そうはいかねーっての!」

怒りに任せた様に、電源ボタンを押した葉隠くんが、首を傾げた。画面はちかついた後、私たちの後姿を映したのだ。

背後を振り返った私は、天井に設置された監視カメラを確認する。

「これって……」

「この部屋の監視カメラの映像だよね……?」

「あれ……?おっかしいな……」

葉隠くんが自分の頭を掻きむしる。接続したアンテナやコードを確認し始める彼に、十神くんが苛立った様子で、「何をやっているんだ……」と尋ねた。

「うーん、変だべ……。このモニターは室内アンテナとしか繋がってねーはずだべ……。だから、監視カメラの映像が映るはずねーのに……」

葉隠くんの頭の上に、疑問符がいくつも浮かぶ。私は、テレビや接続のことはさっぱりだったので、見守るしかできない。

「とりあえず、チャンネル変えてみれば?」という朝日奈さんの言葉に、葉隠くんはテレビについているつまみをひねった。彼が次々とチャンネルを変えていくにも関わらず、モニターは私たちの姿を映し続けていた。

「な、なんだ、こりゃ?」

「壊れてるとか?」

テレビが壊れたら、叩く。そんな記憶をもとに、モニターを軽くはたくけど、効果はなかった。それどころか十神くんに、「やめろ!」と腕を引っぺがされた。私はその勢いに負けて、つい謝罪する。

「いや、もしかしたら、このテレビ自体に仕掛けがあんのかもしんねーぞ……」

「仕掛けってどういう仕掛け?」

ガラガラ声が、私のすぐ足元でした。

「それは、わかんねーけど……」

平然と答える葉隠くん。腐川さんが、息を呑む音がして、私は恐る恐る足元を見た。

対極的な白と黒で体を塗りつぶした、クマ型ロボットが、首を傾げている。目の前が真っ白になって、恐怖から一歩、身を退いた。朝日奈さんが私の視線に気づき、「……は?」と声を漏らす。それに振り返ったモノクマは、同じように「……は?」と言った。

「はぁぁぁぁああぁぁぁああああッ!?」

頭を抱えて叫んだのは、葉隠くんだった。途端にモノクマは、腹を抱えて笑いだす。むき出しになった牙が、モニターの光を反射して、鈍く輝いた。

「ギャッハッハ!テメーラ、久しぶりじゃん!」

「モ、モノクマ……ッ!?」

「なんで……?あ、あんたは……し、し、死んだはずじゃない……!」

腐川さんが血の気の失せた顔で仰け反った。モノクマの止まらない笑い声が、その悲痛な叫びさえ、かき消している。

「ギャッハッハッハ!このオレが死んだ!?訳わかんねーこと言ってんじゃねーじゃん!」

「つーか、キャラ変わってるし!」

「変わるさ、変わって当然クマ……あれから、もう二年経つんだしな……」

「そんな経ってねーべ!!せいぜい半日だべ!!」

「ていうか、なんで動いてんのッ!?」

騒然とする私たち。とうとうモノクマは大笑いを止めた。口元を両手で抑えると、体を小刻みに揺らしながら、不気味に笑う。

「それだよ、それ……。うぷぷ……オマエラのそんな顔が好きなんだよね。“希望”が“絶望”に変わる瞬間の顔……。それが見たかったんだよね」

「まさか、そのために……死んだフリをしてたとでも言うのか……?」

「クマの死んだフリなんてレアじゃない?普通、オマエラの方がクマの前で死んだフリでしょ!こりゃ笑えるね!笑おうっと!アーッハッハッハ!」

ひとしきり高笑いした後、モノクマは「という訳で……」と仕切り直すようにデスクの上に飛び乗った。

「さぁ、そろそろ未来に絶望を持つ時間だよ!希望にあふれた過去を切り捨てようじゃないか!オマエラにはもっと楽しんでもらわないとね。この“コロシアイ学園生活”をね!」

「ウソでしょ……?まだ続くってこと……?」

朝日奈さんが、その場にへたり込んだ。支えようと手を伸ばしたけれど、力が出なくて、私も引きずられるように膝をつく。

「そ、そんな……ここから出られるはずじゃ……」

葉隠くんがぼろぼろ泣き出す。苗木くんも愕然としているのか、言葉がでないようだった。

「ここから出たい?まだ、そんなこと言ってんの?……あのさぁ、そろそろ理解しなって!ここから出るのは不可能なんだって!それにさ……この生活だって“全部悪い事ばかり”じゃないじゃん!そりゃ生きてれば嫌なこともあるのは当然だけどさ……」

「ふ、ふざけないでよ……!こんなの最悪じゃない……!」

「最悪っていうか絶望……?アーッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」

腐川さんの叫びと、モノクマの笑い声を聞きながら、項垂れて、自分の脚元を見下ろした。

「ふぅ……笑い疲れたんで……そろそろ本題に入りましょうか」

「本題……?」

黙り込んでいた苗木くんが顔をあげたのが分かった。

「そのテレビだよ。オマエラ、いいところに目をつけたよね。そうなのです。そのテレビは、この学園生活を語る上で、欠かせない物なのですよ」

「やはり……このテレビには秘密があるんだな……」

十神くんがここぞとばかりに口を挟むと、葉隠くんも続く。

「室内アンテナしか繋いでねーんだぞ……。どうして、監視カメラの映像が流れ続けてんだ!?」

「うぷぷ……気になってる気になってる……。じゃあ出血大サービス!!そのテレビについて教えてあげましょう!」モノクマはそこまでいうと、諸手を高々とあげた。「そのテレビは間違いなく、アンテナ受信したテレビ電波の映像を流しているだけなのです!」

「え……?」

顔をあげた朝日奈さんにつられて、私もモノクマを見上げた。デスクの上で、ふんぞり返ったモノクマと、目が合った気がした。

「ニブいなぁ!さっさと気づけよ!つまりは、こういうことなんだよ……。この“コロシアイ学園生活”は、完全生中継により、全国ネットで絶賛放映中なのだッ!」

「は……?」

「この“コロシアイ学園生活”は、完全生中継により、全国ネットで絶賛放映中なのだッ!」

重ねて叫んだモノクマに、誰もが言葉を失った。何度言われようとも、意味がわからない。

「ま、まさか……電波ジャック……!?」

さすがの十神くんも、血の気を失っていた。聞きなれない言葉が飛び出し、私はますます混乱する。

「監視カメラの映像を……テレビで流してるんか?そんなん……いくらなんでも不可能だべ!」

「その過信が、オマエラの危機管理の甘さなんだよ。ねぇ、みょうじさん?」

わざわざ私の名前を呼んだモノクマに、びくりと肩が跳ねあがる。

「みょうじさんのあんな生活やこんな生活が赤裸々に!それを見られたら困る人が、約一名!!」

苗木くんが体を強張らせるのが、視界の端に映った。モノクマが、昨日の夜の事を言っているのかもしれないと思い、顔に熱がのぼった。

「あ、約二名か」

モノクマがあっさり訂正するのを聞いて、疑問に思った。最初から、嫌味で苗木くんのことを言っているのだと思っていたけれど、そうすると、何故二名なのだろう?私を含めて?でも、自分の生活を見られて困るのなんて、私だけじゃないはずだ。

考え込む私を余所に、モノクマはもう、全体に向けて話を再開していた。

モノクマは全てに意味があったと主張した。

事あるごとに学園の謎に迫るヒントを教えていたのも、ここにおびき出したのも、全国の視聴者に向けた、“絶望的公開生中継”の為の、絶望エンターテイメントの演出だったという。

「ウソだっ!こんなのがテレビで流れてたら、警察だって世間だって大騒ぎだよ!!」

「そ、そうだべ……助けに来ねーわけがねーべ……」

朝日奈さんの叫びに、葉隠くんが同意する。すると、モノクマは「すでに来てたりして……」とつぶやいた。

「ど、どういうこと?」

私の脳裏に浮かんだのは、母親だった。たった二人きりの家族だ。私がこんな事件に巻き込まれていることを知って、お母さんが平気でいられるわけがない。以前、見せられた“動機”のビデオが本物だとしたら、話は別だけど。自分で考えてしまった嫌な想像を打ち消すように、立ち上がってモノクマを正面から見据えた。

「……って言うかさ、しょせん他人事だからね。テレビを見て『あぶなーい』と叫ぶ人がいたとしても、本気で助けに向かう人なんていやしないでしょ?そういう事なんじゃない?よくわかんねーし、どうでもいいんだけどね」

露骨にそらされた話題に食い付こうとしたら、十神くんが、私を押しのけて、モノクマに尋ねた。

「……だが、公共の電波をジャックするなど、天文学的な資金や設備が必要となるはずだ」

「なぜ、そこまでするのかって?うぷぷ……それはね」もったいぶってモノクマが、息を継ぐ。こちらに背を向けたかと思ったら、大袈裟な身振りで、またこちらを向いた。「まだ内緒なの!!だって、みんなには先にやることがあるでしょ?」

「先に……やること?」

「もちろん、例のヤツだよ」

苗木くんの問いかけに、モノクマが答えた途端――耳障りなチャイムがなる。

『死体が発見されました!一定の自由時間の後、【学級裁判】を開きまーす!』

「え……?」

「が、学級裁判って……じゃあ、まさか……ッ!」

モノクマは笑う。ただ、笑っている。私たちが絶望に震えるのを見て、楽しそうに笑っていた。

立ち尽くす私たちに、「せいぜい頑張ってね」という言葉を残して、モノクマは立ち去った。いつも事件の後に配られる、モノクマファイルだけが与えられた。表紙に書かれた「5」という数字が、こんなことが五回も繰り返されている事実を思い出させ、泣き出しそうになった。

混乱と絶望に包まれた中、誰もが弱気になっていた。「学級裁判って、なんなのよ」と叫ぶ腐川さんに、十神くんが張り合うように声を荒げる。

「つまり、これから俺たちは、犯人を突き止めなければならないということだ……“霧切響子を殺した犯人”をな……」

全身を流れる血液が、一瞬にして温度を失う。十神くんを見つめるけれど、声がでなかった。

「な、何言ってんだ?殺されたのは、戦刃むくろだったはずだべ?」

「女の死体……ということなら霧切も当てはまる。それに、モノクマが動いていたとなると……黒幕である戦刃むくろは死んでいなかったということだ……」十神くんが、固く拳を握る。「つまり、あの死体は戦刃むくろじゃない。霧切響子だったんだ。それ以外に……考えられまい……」

植物庭園で見た、焼けた死体がフラッシュバックした。立っていられなくて、デスクに手をついた。

霧切さんが殺されるなんて、そんな……信じられない。彼女は、誰より勇敢で、頭が良くて。

そんな簡単に、誰かに殺されるなんて、あるはずがない。

「そんなの信じられない……」振り返ると、苗木くんが十神くんを睨み付けていた。「そんなの信じられないよッ!!」

「お前が信じようと信じまいと関係ない。真実は真実でしかない!」

十神くんは苛立っているのか、すがるように叫んだ苗木くんを一喝した。しかし、彼が言い返そうと口をひらくと、背を向ける。

「それでも信じられないというなら、お前自身が確かめてみるんだな……」

「ボク……自身が?」

「……とにかく、始めるぞ」

十神くんが情報処理室を出て行こうとすると、朝日奈さんがおずおずと口を挟んだ。

「で、でもさ……学級裁判が開かれるってことはさ……、もしかして犯人って……」

「あぁ、そうだ。この学園生活の参加者ということになるな」

あっさり答えた十神くんに、葉隠くんが青ざめた。

「じゃ、じゃあ……!この中の誰かが霧切っちを殺したってんか?」

「いや……そうとも言い切れんがな……」

私は、彼の質問を、否定しようとしていた。そんなわけない、このメンバーに、もう、そんなことをする人がいるはずない、と。

だけど、それは予想外に、十神くんの言葉によって、遮られた。私も葉隠くんも、意外なものを見るように、十神くんを見つめる。

「……へ?だって、今そう言ったばっかじゃ……」

「今はお前らに説明している時間はない。俺も調べたいことが山積みなんだ。……とにかく、始めるぞ。命が惜しければ、お前ら必死に調査することだ。それが……ここのルールなんだ……」

彼は時間が惜しいと言いたげに、積み重ねられていたモノクマファイルを一つ、掴み取る。そのまま、情報処理室を出て、どこかへ行ってしまった。

「と、十神くんの言う通りだよ。私たちも、できる限りのことは……しよう」

霧切さんが、別れ際に握ってくれた手を、自分の胸に抱き、震える声で言う。

「そうだね。とにかく、まずはモノクマファイルを確認しよう」

苗木くんが賛同し、モノクマファイルを配ってくれる。「ありがとう」と頭を下げたせいで、目は合わなかった。だけど、ファイルを受け取る際に、わずかに指先が触れた。



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