ここほれわんわん | ナノ
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自由時間はみょうじさんと過ごしてみよう。
「やっほ〜!苗木くん」
「みょうじさん、『子猫のヘアピン』あげるよ」
「……ごめん、気持ちだけもらっとくのでもいいかな?」
しまった!がっかりさせてしまったみたいだ……。

「突然だけど質問するね!苗木くんって、犬派?それとも猫派?」
「えっと……(@猫派 A犬派 B豚派)……B豚派だったりして」
「苗木くんって豚が好きなの?確かに生姜焼きはおいしいけど……」
食べるの前提なんだ。
「っていうのは冗談で、@猫派かな」
「……」
やばい。目に見えて元気がなくなった!そういえば彼女は超高校級の……。
「嘘うそ!本当はA犬派だよ」
みょうじさんがぱっと顔を上げる。その表情は眩しいぐらいに輝いていて、もし彼女にしっぽがついていたなら左右に激しく揺れているんじゃないかと思った。
「ほんと?私に気を使ってるんじゃない?」
「ううん。昔、雑種だけど飼ってたことあるし」
「そうなんだ!嬉しい!」
「やっぱりみょうじさんも犬好きなの?」
「う〜ん、そういうわけじゃないんだけど、猫が苦手なだけ」
「えっ、なんで苦手なの?」
彼女の表情がふっと真剣なものになった。
「……あれっ、苗木くん」
「え?」
「なんかすごく……いい匂いがする!」
「えっ、なんだろう。」
「ちょっと嗅がせて」
「わっ、ちょっと……!」
急に彼女が僕の首筋あたりに鼻をよせるので、びっくりして変な声を出してしまった。
「ふんふん、これはドーナツの匂い……!もしかして、苗木くんさっきまで朝日奈さんと一緒にいた?」
「う、うん。すごい。さすがだね」
「やっぱりね〜。ドーナツの匂い嗅いだらお腹がすいてきちゃった。私、食堂いくからまた今度話してね」
そういうとみょうじさんは猛スピードで食堂の方へ走って行った。
……あれ、何の話してたんだっけ。そうだ、なんで彼女は猫が苦手なんだろう?



通信簿
(3)犬派というわけではないが、猫が苦手らしい。それには何か理由があるようだが……。


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