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「#エロ」のBL小説を読む
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自由時間はみょうじさんと過ごしてみよう。
「あ、えーと……苗木くんだっけ?」
「うん、よろしくね。よかったらこれあげるよ」
「『これくらいのお弁当』だ〜!ありがとう!大事に食べるね!」
良かった。どうやら喜んでくれたみたいだ。

「そういえば、みょうじさんの【超高校級の犬】ってどういう意味なの?」
「えっとね、……苗木くんは犬って人の何倍嗅覚が優れてるって言われてるか知ってる?」
「たしか百万から一億倍だっけ?」
「そうなの!自然界にあるものか人口的なものかで差があるらしいけど、それぐらいすごいんだって。さすがに私は一億倍じゃないけど、嗅覚が人よりちょっとだけ優れてるんだ〜」
それでも十分すごいレベルなんだろうな……。
「だから【超高校級の犬】なんだね」
「うん。だけど恥ずかしいよね。勉強して資格さえ取ってたら、【超高校級の臭気判定士】とか【超高校級のアロマセラピスト】とかになれたかもしれないのに」
「恥ずかしくないよ。犬ってかわいいし、それに才能があるだけで十分すごいと思うな」
「ありがとう。苗木くんは優しいね」
「もしかしていつもマスクしてるのって、強い匂いから鼻を守るためなの?」
「うん、だいたいそんな感じ。強い匂いがダメってわけじゃないんだけど、気になっちゃうんだよね」
「そうなんだ……大変だね」
「でも、その分いい匂いに出会えた時はみんなよりずっと幸せな気持ちになれるよ」
みょうじさんは人懐っこい笑みを浮かべた。
「そっか、それは羨ましいね」
「でしょでしょ〜。あっ、苗木くんの匂いもすごくいいよ!」
「えっ、あ、ありがとう!」
ボクの匂いってどんな感じなんだろう……。自分じゃ分からないや。



通信簿
(1)嗅覚が人より優れている。資格さえ取っていれば超高校級の臭気判定士やアロマセラピストとして入学していたかもしれない。


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