一撃男 | ナノ


▼ 同じ目線で同じ答えを


どうして、この世界の住民は

自分から名前を名乗りたがるだろうか



ヒーローは登場ととも自らの名前を名乗る


これはマナーなのかもしれません





しかし



「俺は音速のソニックだ」





彼は、仮にも忍者らしいのですから、もう少し控えた方がいいのではと

赤の他人である一般市民の自分でさえも思ってしまいます



食事はすすみ、内股のはなしもそこそこにして

どのような風の吹き回しか、彼は唐突にゲームを仕掛けてきました




「今から俺が動物の物真似をする、それを当ててみろ」


「食後直ぐの運動は身体に悪いですよ」


「…俺の勝手だ」


「じゃんぐるじむで遊んでいる子供が真似するかもしれないので」



却下です、と理由をつけて頑張って彼を凝視していると折れてくれた

その代わり、食後30分からもう一度やるそうです




つまり、私はあと最低でも30分は彼と共にいなくてはならない

先ほどの沈黙の時間を考えると、あまり望ましいものではありません


気まずい雰囲気は、どうしても苦手で…何していましょうか


スマホを出して、面白そうなニュースやアプリがないかを探していると


隣に座っている彼が声をかけてきた




「女、名前はなんだ」

「え」

「名乗れ、いや俺から名乗るべきか」


そういい、彼に名乗られました




これは、私も名乗るしかないじゃないですか


でも、名前がやけに仮名っぽいです

これは、こういうちゅうにて…合わせて名前を名乗った方が親しみを持つのかな


気のせいだとは思うけど、もしかしたら気を遣ってくれてるのかも





「バイト店員の七面鳥の蒸し焼き娘です」






同じ土俵に立たなくはと何かが私をかきたてる


やはり、芸人さんなのでしょうか



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