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「……お前、イライラしてんのかご機嫌なのかどっちかにしろよ」
「だって、太刀川さん」
「どうせ名前だろ」
「昨日、いきなり名前さんが“出水は私の特別な後輩だって!”とか言うんですよ!?」
「(俺がけしかけたとは言いにくい)」
「特別な、特別な!後輩!ってなんだ!?」
「あいつがアホでなんかごめん…」
「アホじゃない名前さんとか、もはや名前さんじゃないっすよ」
「お前ほんとに名前が好きなの…?」
「はい、きっと誰よりも」
「お前は若いな」
「17ですから」
「名前は思考回路が普通じゃないんだ」
「ですよね」
「やっほー!なになに、私のこと褒めてる?」
「ほらな」
「これは普通じゃないですね」
「?」
「あ、なんか用か?」
「ううん、用ってわけじゃないけど。出水が暇だったら模擬戦したいなって思って」
「えっ」
「ひまひま、勝手に連れてっていいぞ」
「やったー!」
「うわっ、名前さん!手!つな、ひ、引っ張んな!」

・・・

「アステロイド(ポケットに手を入れながら)」
「わははは!名前さん超かっけー!」
「ねぇこれ何分割になってんの?」
「知らねぇよ」
「私も知らない!」
「適当にやってできるのが名前さんだわ」
「刺さったら痛そう!ウケる」
「あ、これ二宮さんに見られたら多分殺されますよ」
「さっきお前も爆笑してたから同罪な」
「ひでえ」
「じゃあ私たちだけの秘密ね」
「………名前さんの天然たらし!!!」
「えっ!?ちょ、出水、どこ行くの!?」