「あ、深零ちゃん、今日の夕焼け空凄くオレンジだね。」 「んー?そうだね。」 「俺様の髪の色みたいだね。」 「そうだね。」 「…今日体育ツラかったね。」 「そうだね。」 「新商品のパン微妙だったね。」 「そうだね。」 「携帯構いながら歩くと転ぶよ。」 「そうだね。」 「すきだよ。」 「そうだね。…は?」 「どうしたの?」 「い、今…」 「ああ。すきだよ、って?」 「だ、れが?」 「俺様が。」 「だれ、を?」 「深零を。」 「…、は?」 「じゃあ、また明日。」 そう言って手を振って走り去った。 残された夕焼け空 急に呼び捨てなんて、ときめくじゃないか。 |