squirrel 11
*G

ジャー……


「G〜!紅茶とキャラメルマキアートー!」
「だから家政婦に頼め!」
「G〜?」

「あ、いたいた。」



誕生日から数日、今日も今日とて寒いが空気が澄んでてぽかぽかと良い日差しだ。


「エデンのゲージ?」
「ああ。結局誰かさんが世話しなかったからな。」
「…誰だ?」
「真顔やめろ。」
「この時間ってエデンのお昼寝タイムじゃなかったっけ?」
「あぁ…誕生日以来俺のベッドで寝ることに味をしめたらしくてな。」
「へぇ〜…」
「つーかここまで来るなら自分で淹れろよ。」
「ね、Gの部屋のカギ貸して!」
「お前全部の部屋のカギ持ってんだろ。」
「あんなじゃらじゃら重いもの持ち歩いてる訳ないだろ?」
「…はぁ。ちょっと待て。」


きゅっ、と流していた水を止めてポケットにあるカギを渡した。


「ほらよ。」
「ありがと!エデン連れてくる!」


……紅茶はいいのか?
仕方無い、キリもいいし作ってやるか。キャラメルマキアートにリス子って事はアラウディのやつだな。あんな顔してキャラメルマキアートとは笑える。(言わないけど)





「ほらよ、キャラメルマキアートと紅茶。」
「遅い。」
「ありがとう!」


部屋にいたのはやはりアラウディだった。リス子はアラウディの膝で大人しく寝ている。


「あ、そうだ。何だっけ?」
「まだ言ってない。面白い情報を入手したから教えにきた。うまくいけば武器に応用出来るかもしれない。」
「また物騒だな。」
「でもアラウディの情報はいつも有益だ。話てくれる?」


こんなときだけジョットはきりっとするんだよな。


「きみの額のオレンジの炎。あれの原理がわかった。」
「本当に!?」
「額に炎、ってのはよく分からないけど僕も炎を灯せる。その炎は"覚悟"の具象化なんだ。」
「覚悟?」
「んな、メルヘンな…。」
「そして炎を灯すためには必要なものがある。――このボンゴレリングさ。」

「「!!」」


そう言うなりアラウディのリングには紫の炎が灯った。


「覚悟を炎に…」

ぼっ!

「うわぁ本当だ!いつも額にある炎だ!」
「細かいことは分からないけど色や純度は人それぞれ。もしかしたら色によって何か効果があるのかもしれない。この炎は炎を灯せるリングさえあれば武器に纏わす事も出来る。」


アラウディの手錠には紫の炎が纏った。


「まぁ、だからと言って何もないけど。これはただのエネルギーの塊。」
「実用するためにはそれに見合う技術が必要って事か…。」
「ただ強くなるだけじゃなかったんだ。俺バーサク状態のアイコン的なものだと…。」
「え!?」
「とにかくこれについてはウチで調べる。他の奴にも言っといて。」
「Ok!」



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