squirrel 6
「ふぅ、お腹すいたなぁ〜…。」
「キュウ。」
「G!おなかすいたー!!」

ガチャッ

「なんか言ったか?」
「お腹すいた!」
「だから家政婦に頼めよ!!」
「なんか悪いじゃん。」
「俺は忙しいんだよ、大体まだ11時」
「お腹すいて死んじゃう〜」
「じゃあ、死ねアホ!」

バッターン

「うわ、酷くない?Gの奴め絶交だー!」
「キュウ。」


子供か。


「子供じゃないもん大人だもん!」


……凄いなあ。喋ってないのになんでこの人は私の気持ちが分かるんだろう。

かれこれここに来て一月がたっていた。晩秋だったあの頃に比べてすっかり冬に。あと数週間すればクリスマスだ。


「主人公は色気より食い気なんだぞー!」


相変わらずGは空気が読めないし、ジョットは何故か意志疎通は出来るもののこの人ほど子供な大人もなかなかいないだろう。

まぁ、だからこそジョットは皆から好かれているのだろうけど。
この前肩に乗って町を歩いた時も凄かった。まさに歩く動物人間ホイホイ……。――と言いつつ私もホイホイされた側な訳だが。


「ねえエデン、Gにお願いしてきてよ。」
「キュウ?」
「大丈夫!エデンにお願いされたらイチコロさ!!」


いや、その前にあの男が相手じゃ話が通じないから無理だよ。喋る訳にも行かないし。


「ね、お願い!」
「キュ〜…」
「ダメ元で!」


……いつも世話になってるジョットの頼みだ、聞いてやるか。


「キュっ!」
「ありがとうエデン!!」

ととと…

「頼んだよ〜!」





Gの部屋

「キュウ〜!」

ばしばし!


扉が閉まったGの部屋をばしばし叩く。少しするとGが出てきた。


「なんだリス子、ジョットに頼まれたのか?」
「キュっ!」
「本当あいつは…」


足から登り、Gの肩へ。確かに机には書類が山済みにされていた。ジョットもかなりの量があるがその倍近くある。


「リス子、見たろこの山、ジョットに伝えてくれ。って無理だよなー…。」
「キュウ〜、キュキュ」


ジョットなら分かるよ、お前と違ってな。


「お前も腹減ったのか?」
「キュウ!」
「な、なんだ違うのか?わかんねーよリス語…。」


こいつは何かあれば"腹減ったのか?"だ。


「キュウ〜キュウ〜」


とにかくジョットの為だ。忙しいのは解るけど作れ。


「うっ、…いや、ダメ!てか本来家政婦に頼むことを何故俺に頼むんだよ!」
「キュウ。」


Gのご飯が好きだからでしょ。


「……何言ってるか全然わからん。」
「キュ〜!」
「怒んなよしかたねーだろ!」


こいつには"yes"と"no"しか伝わらない。









昼飯は12時!
甘やかせばいいとでも





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