恋人

ラブホの一件を終え、正式に付き合う事となった私達。
朝7時58分に救護室に入り一息する。
いつものように隊士達の列が出来るかと思いきや、誰も現れなかった。
拍子抜けしたが、ラッキーと思いマグカップにコーヒーを注ぐ。
コーヒーを飲みながらゆっくりしているとドタバタと廊下から足音が聞こえてきた。


「華隊長〜!!!!朝帰りってマジっスか!?」

「誰と居たんですかー!!??」

「まさか...うちの隊士と...!!??」


一斉に質問攻めに合い戸惑う。
なんて言い訳しようか考えていると...


「オレとでィ」


今、一番来て欲しくなかった人物。


「えーっ!!華さんと総悟...えーっ!!??」

「総悟...マジでか!?」


近藤局長、土方副長まで集まってきやがった。


「沖田隊長、ややこしい時に出てこないで下さい!!」

「総悟って呼べって言いましたよねィ?今日、ラブホで。ベットの中で」

「ラブホ...!?ベット....!?総悟!!」


近藤局長の顔が真顔になる。
士道不覚で切腹...とか言われるのではないかと思い、顔が強張った。


「総悟.....いーな、いーな!!!華さんと、恋仲かぁ〜!!恋仲になれば、あんな事もそんな事も出来るんだもんな〜!!オレもお妙さんと...」

「あんな事や、そんな事だけじゃなく、"ピー"とか、"ピー"とか"ピー"もできやすぜィ」

「"ピー"だとぉぉおぉ!!!???」

「ピー音入るような下ネタは、言うんじゃねー!!R18指定小説じゃねーんだよ!!」


土方さんの説得も虚しく、他の隊士達がピー音を飛ばしまくる。


「華隊長と"ピー"!!?」

「オレも"ピー"してぇよぉぉお!!!!」

「ヤバッ、オレ鼻血....」

「ちくしょー!!沖田隊長羨ましいぜ!!」


自体は収集が付かなくなっていた。
下ネタが飛び交いまくり、近藤さんは鼻血を出して倒れてるし、土方副長は、タバコ吸い出すし(救護室は禁煙なのに)


「テメーら、"ピー"を華で想像するんじゃねーぞ。殺しやすぜ」


沖田隊長の一言で場が静まる。
そして、倒れている近藤局長、土方副長、沖田隊長、私を残し隊士達はゾロゾロと救護室を出て行った。


「総悟、華。お前らの付き合いに文句は言わねぇ。ただし、仕事に私情は持ち込むなよ」

「はい。分かってます」

「大丈夫ですぜィ。救護室の治安と華さんを護るのがオレの仕事なんで」

「私情を持ち込むなって言ったばっかだろうがぁぁ!!!!!」

「まぁまぁ、トシ。折角おめでたいのにそんな事言うもんじゃねーよ。今日は、2人の祝いだ!4人で飲みに出るぞ!!!」


鼻血を垂れ流しながら、語る近藤局長。ありがたいお言葉だが、鼻血に目がいく。
ティシュを渡し、今日の夜飲みに出ると言う事でその場は収まった。
近藤局長は、お妙さんの警備(という名のストーカー)土方副長は、市中見回りに出かけた。


「華さん、二日酔いじゃねーんですかィ?飲みに出て大丈夫なんです?」

「大丈夫ですよ。もぅ、頭痛もないし...」

「今日の夜は昨日の続きがしたかったんですがねィ。近藤さんの意見には逆らえないんでさァ」

「これから...時間はいっぱいあります。...ゆっくりでいいのでは?」

「オレは、早く華さんと繋がりたいんですがねィ。あんまりしつこいと身体目的と思われそうなんで言いやせん。ちゅうで我慢しときまさァ」


そう言うと、軽いキスを落とされる。


「んじゃ、仕事してきます」


沖田隊長が出て行ってくれて良かった。
多分、私の顔は真っ赤だろうから。



(不意にされるキスはドキドキする)

(華さんの顔が真っ赤になるから、こっちまで照れちまった)

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