Happy Helloween | ナノ


ズイッと突き出されていた手のひらに得意気な顔で用意していたお菓子を差し出せばジンさんは一瞬きょとんとしてから悔しそう表情を浮かべた。


「なんだ持ってたのか」
「こうなるんじゃないかな〜って先を読んでたんですよ」
「んだよ、それ。イタズラできると思ったのにな〜…って言うと思っただろ?」


さすが私、用意周到!と自分を褒めているとニヤリと悪どい表情に一変する。「ん?」と得意気な顔のまま固まる私にジンさんは卑怯な台詞を言った。


「これ俺が食いたい菓子じゃねぇから却下!!」
「え?」
「だからイタズラってことで腹筋五百回なー」


私の思い描いていた結末とは全く違う方向へ進むせいか、脳の処理が追い付いていない。やっとのことで追い付いて現実を見れば、私があげたお菓子をジンさんが平らげていた。食いたいお菓子じゃないって言ったくせに!!


「これっておかしくないですか!?」
「お菓子なだけに?」
「違います!!!」

Happy Helloween!

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