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早くラウさんに会って話したい!



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ただいま帰りました、あなたのナマエですよー!と、ふざけて言いながら自分の住処、流星街に帰ると、いつもいるはずのラウさんはいなかった。いないという事実にじわりじわりと先程の発言が恥ずかしくなってくる。突っ込んでくれるラウさんがいないじゃないか!

今の時間ならラウさんは起きているはずだから、鉄くずを集めに行ってるか仕事に行ってるかのどっちかだろうと思った。ライセンスを取ったことを真っ先に伝えたかった相手、ラウさんがいないことについそわそわしてしまう。いつ帰ってくるのか、そんなことを考えながら最初にラウさんに伝えるために今日一日は誰にも会わないよう、外には出ないでこのままラウさんを待っておくことにした。


*


「ラウさん何やってんだよー」


起き抜けに呟いた言葉は乾いた空気に溶けていく。夜になっても帰ってこなかったラウさん。この様子だと泊まりか何かで街に仕事に出ているんだろう。無駄にそわそわしていた私の気持ちも考えてほしいものだ。

ボーッとしてても仕方がないと私は顔を冷たい水で洗った。歯磨きをして身支度を済ませると手に大きな袋を持って外へ飛び出す。ハンター試験に合格したからといっていつもの生活が変わるわけではない。ライセンスを取得したから、はい仕事を始めます、だなんて簡単にはいかない。ここは流星街、やることは決まっているのだ。


「今日は調子いいなあ」


円を広げては鉄くずを見つけ、ひょいひょいと袋の中に投げ入れる。その一連の動作がいつもよりもスムーズで、あっという間に袋の中はいっぱいになっていた。あまりの仕事の早さに、これをラウさんが見たら驚きながらすげえなとか言ってくれるかなとふと思ったがあの人のことだからこれくらいで褒めることはないなとすぐに訂正した。それでも多分、ライセンスのほうは褒めてくれるだろう。頑張ったな、とかぶっきら棒に言いながら。なんとなく想像できるラウさんの姿にふふっと笑いそうになりながら私はいっぱいになった袋を抱えて寄り合いへと向かった。


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