「ねぇ、堺さん。」
「あ?」
「好きです。好きなんですよ。」
「わかってるよ」
なら、そう言って一旦迷ったように言葉を切り俯いた世良は、ふっ切ったのか顔をバッと上げると、堺を見ながら言った。
「なら、……好きって…言ってくださいよ!」
何処か縋るようなその目は堺への思いで溢れてるように思える。
「落ち着け、世良。一体どうしたんだよ」
急に何故そんなことを言い出したのかわからない堺は世良に理由を聞く。
「今日、丹さんに言われたんス。」
練習が終わり、着替えているときに丹波に言われたらしい。
世良って堺に好きって言われてんの?と。
そこではぐらかせばいいものの、世良だから。
素直に、いいえと答えてしまったのだ。
そして丹波がまた余計なことを言った。
それって愛されてるって言えんの?
「…だからってお前」
「わかってるっス!堺さんが俺のこと大事にしてくれているってことぐらい!!でも…」
やっぱり言葉で伝えて欲しい。世良はそう続けた。
「…ッチ!わかったよ」
「……え?!」
(一回しか言わねぇからな)
よく聞いとけよ。
「愛してる、世良」
「堺さん…、俺も。俺も愛してるっス!!」
END.
Thanks確かに恋でした
初めてのサクセラ小説です^^
これから増やして行きたいと思いますのでよろしくお願いします。