悪の組織の縦社会 どうしてこうもついていないのか。 四川と掴み合いになった結果、なんとか魔法少女に転職せずには済んだが代わりに雑に柱に括りつけられてしまう結果になってしまった。余計悪化してるとかわかってる。 「原田さん………………可愛い」 「前々から思ってたけどお前の可愛いの基準はおかしい」 「いやいや、俺も前から思ってたんだけどさ、かなたんって荒縄とか似合いそうだよね」 紀平さんの目が笑っていない。まじだ。まじで荒縄があったら使う気満々の目だ。 「き、ひら、さ…」 「ツッカーサー君」 「はい」 「俺が囮になるから君は、上、行ってきてよ。仕組みは分かるだろ?」 上?上ってどこだろうか。…じゃなくて、ちょっと待て、囮ってことは…。 「しかし、頭首キヒラー…」 「頭首と司令官、どっちが偉いか知ってるよね」 「……」 「偉い人の命令は絶対だよね、ツッカーサー君」 やばい。しかも紀平さんじゃなくて完全に頭首キヒラーの方だ。 正直キヒラーもツッカーサーもいつもとどう違うのかわからないが完全にこの状況を楽しんでいるのは見て明らかだ。 「…御意」 あっ、 ツッカーサー司令官そういうキャラなのか、なるほどわからん。 渋々ながらも出ていく司に安堵するも束の間、残ったのは自称怪人露出狂と一番敵にしたくない人だ。 これは司にいてもらった方がよかったのではないかと思いたくなる人選だが、司がいたらいたで余計悪化しそうな気がしてならないので取り敢えず俺は柱と同化することにした。 |