夜目 「自分から言い出したのだろう」 「だだだ、だって、だって、こんな…っ!」 こんなに恥ずかしいとは思いもしなかったのだ。 自業自得と言われればそこまでだが、でも、これは本当に辛い。 「ぃ、あ…ッ」 矢先、首筋を擽られ、慌てて身を捩る。 逃げようとしたその先で頬を撫でられ、反対側の耳に執拗に舌を這わされれば直接流れ込んでくる濡れた音に頭の中が真っ白になって。 「ま、待って、それ、やです、店長、店長…っ」 ぞくぞくと背筋が震え、舐められた箇所が蕩けるように疼き始める。 「どうした。そんなに見えないことが不安か?」 すぐ側から店長の声がして、喋る度に伝わってくる微かな振動にまで反応しそうになって。 必死に堪えながらも、こくこくと数回頷き返せば店長が笑う。 「安心しろ。俺は夜目が効くからな」 え、全く安心できないんですがそれは。 |