決意

それから、なるべく笹山と距離を取るように気をつけることにしたが、これが想像以上に辛いもので。

なにかと俺を気に掛けてくれてる笹山の好意を断るのは辛い。
おまけに、笹山も笹山でなかなかわかりやすいやつだから、笑ってはくれているもののその笑顔に元気がないのがわかって胸が痛くなるばかりで。


「うぅ〜………なんでこんなことに…」


休憩室。
笹山から逃げるようにしてここまでやってきた俺は、そのまま床に座り込んだ。

やはり、こうなったら店長にお願いするしかないのだろうか。

叩き付ける雨の音を聞きながら、俺は呆けた顔で考えてみる。

いやでもやっぱりとは思うものの、やはり、これ以上笹山を蔑ろにするのはキツイ。


「………よっし!」


覚悟を決め、俺は立ち上がる。

店長に恋人のフリをしてもらうことにしよう。
そうしたら、笹山を無視するようなこともせず住むはずだ。

思い立ったら即行動。
俺は店長を探す旅に出る。




「…………」

mokuji
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