生き地獄とイキ地獄

「随分と楽しんでたみてーじゃん」

「う、うるせ……ぇ…ッ!いいから離せってば、おいっ!」

「人に物を頼む言い方かよ、それが」


出た、出たよこいつ。何様だと言いたくなるくらいの上から目線の四川に怒りを覚えずにはいられない。
けど、俺も男だ。自分の身の方が可愛い。


「た……頼むから勘弁してくれ」


さっきまで司のせいで体力やら精神的なものやらなんやらが限界なのだ。
四川まで相手にしてる余裕はない、と冷静に判断し、元々無に等しいプライドを削って懇願してやってるというのに、こいつは。


「誰がお前の指図なんて受けるかよ」


ほら見ろ、なんとなくそんな気はしていた。
どーせこいつのことだろう、俺の言うことを素直に聞くわけ無いだろうと思っていたが本当こいつまじこいつ嫌い。


「話が違うじゃねえかよ、このっ」

「はぁ?誰もお願いしたら聞くとか言ってねえだろーが。勝手に勘違いしたのはお前だろ」

「ぐ…っ!!」


確かにそうだと納得しかけそうになる。
いや駄目だ、ここで折れてしまってはまたこいつの玩具になる羽目になってしまう。それだけは嫌だ。


「本当、やめろって…っ!」


なんとか身を捩って四川から胸を逸らそうとするけど、体制的にキツすぎだ。

乳輪ごと咥えられ、噛まれる。
瞬間、ピリッと刺すような痛みが走った。


「っ、ぅ、や、しせ……ん…ッ」


肩を掴まれ、逃げる上半身を捉えられる。
痛みに反応し、集中する血液によって硬く凝り始めた突起を吸い上げられれば、頭の中で何かが弾けた。そんな錯覚を覚える。


「だから、四川じゃねえって言ってんだろ……てめぇは鳥頭かよ…っ」

「ッい、ゃ」

「フォーリバー様、僕の乳首をもっと虐めてくださいって言えよ」

「は…っ?!誰が、そんなこと…ッ」

「言・え・よ」


ぎゅっと片方の乳首を抓られ、電気が流れたみたいに全身が震えた。

絶対いうもんか。
そう口を硬く紡げば、マスクの下の四川が確かに笑った。


「我慢比べか?いい度胸じゃねえの…!」

「ん、ぅ、んんッ!」


同時に、両胸に思いっきり爪を立てられ、頭の中が真っ白になった。
針を刺すような鋭い痛みに意識は段々と覚醒していく。


「てめぇがイかせてくれって泣いて頼むまでイかせてやらねえから」


「覚悟しろよ」と、頬を舐められ、血の気が引いていく。
かくいう俺も既に諸々敏感になってた御陰で、四川の乱暴な愛撫でも既にやばい感じになっていたわけで。
寸止め宣言に、自分で自分の取った行動に早々後悔し始めていた。


mokuji
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