求めていない救世主 (※ぬるい小スカ注意) 「だめ、だめ、ヒズミ…っ…離してよぉ……っ!」 やばい、やばいのに、ヒズミは離れるどころか更に強く先端を吸い上げてくる。 瞬間、びくんと大きく背筋が仰け反り、頭が真っ白になる。 「っ、ひ、ぃ……ッ」 我慢の糸が切れたように尿道から溢れ出す精液ではないそれに全身から血の気が引いていく。 けれど、性器に刺激を咥えられたそこは限りなく敏感になっていて、我慢しようとしてもちょっと触れられただけでそれは勢いを増すばかりで。 この歳にもなって、しかも他人の口の中で漏らしてしまう自分に絶望したがなにより、明らかにアンモニア臭を発しているであろうそれをさも当たり前のように、一滴残らず飲み干すヒズミに凍り付いた。 最後の一滴まで吸出し、丹念に尿道口をしゃぶり中に残ったものも綺麗にし、ヒズミはようやく俺の性器から口を離す。 そして、無邪気に微笑んだ。 「おおー!いっぱい出たなぁ!」 「ぅ…うぅ……っ飲んだぁ……っ本当、も、やだこいつ……っ!」 「熱くて、濃くて、美味しいな。キョウのオシッコは。これなら俺いくらでも飲めるぞ!」 「馬鹿じゃないの、馬鹿じゃないの…っ」 涙が止まらなかった。 人間、わけのわからないものを前にするとどうすればいいのかわからず泣いてしまうというのは本当のようだ。 ぐすぐすと泣きじゃくる俺に、唇を舌で舐めずったヒズミは「ん?嘘じゃないぞ?」と小首を傾げてみせる。 だから馬鹿なんだろ。 「キョウの顔見てたら俺も出したくなっちゃった」 袖でごしごしと涙を拭っていると、ふいに手首を掴まれる。 立ち上がるヒズミはそのままもう片方の手でベルトをガチャガチャと外そうとしていて。 「……はあ?」 「飲んで?」 わけがわからない。 わけはわかったが、なんで、なんで俺がそんなことを。 全身からさぁっと血の気が引いていく。 俺は慌ててヒズミを押し退けようとした。 「はぁ?やだ、やだやだやだ!絶対無理、ありえねえから!」 「照れんなって。前もやっただろ?ほら」 「ちょ、や…っだってば!」 嫌がる俺を無視して、パンツからガチガチに反り返った性器を取り出すヒズミに悲鳴を上げそうになる。 相手が相手なら勃起ちんぽ根本から削ぎ下ろしてやりたいところなのだが、目の前にいるのがヒズミだからか。抵抗することすら恐ろしくて、足が震え出す。 「っやだぁ……っ」 無理矢理その場にしゃがみ込まされ、目の前に突き出されたそれを頬に擦り付けられる。 ぬるぬるとした先走りの感触に震え、顔を歪めたときだった。 「オイコラなにしてんだてめえらぁあ!!」 聞こえてきたのは、けたたましい複数の足音に舌を巻いた怒声。 聞き覚えのあるその声にハッとし、恐る恐るそちらに目を向ければそこには金髪頭の風紀副委員長とその他委員たちがいて。 風紀の腕章に青褪める俺に気付いたようだ。 石動千夏は顔を険しくする。 「仙道……京?」 ああ、終わった。 廊下のど真ん中で転校生にしゃぶらされそうになって泣きじゃくる俺に驚き果てる風紀の連中の顔に、足場がガラガラと崩れていくような錯覚に陥った。 |