本気と書いてまじと読む

「本当、まじで、すみませんでしたっ!」


つーか、本当とまじってどっちも同じだよね。
思いながら、飲み干したのパックジュースを握り潰した俺は目の前で頭を下げる連中に目を向ける。
今は俺の親衛隊だかなんだかになっている愉快な仲間は物騒な顔に似合わない泣きそうな顔をしていて、なんかこう、俺がいじめたみたいだからその顔はやめてくれ。


「だぁーかぁーらぁー、もういいって言ってんじゃん。しつこいよ〜しつこい男はモテナイよ〜」

「でっ、でも、総長…」


やつらはやつらでお咎め無しということが腑に落ちないようだ。
またなんか言いたそうな顔をする親衛隊に俺は「うるさーい」とやつの額をペチーンとしてやった。
勿論、軽くだけどね。


「別に無事なんだからいいじゃん。つか、なんで君らそういう所だけ体育会系なわけ。暑苦しー」


やなとこばっか受け継いじゃって。
思いながら、しゅんと凹む親衛隊たちから目を逸らした俺は親衛隊たちに背中を向け歩き出す。
こんなところで足止めを食らうわけには行かないのだ。
目的地は生徒会室。
俺は、付いてこようとする親衛隊たちを振り払い、足を進めた。

mokuji
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