風紀委員長は心配性

京がいなくなったのを確認し、だるい体を引きずって俺は風紀室にやってきた。
風紀室にはまだ何人かの委員が残っていて、そのうちの一人、副委員長の石動千夏がこちらを見るなり目を丸くした。


「どうしたんすか、委員長。まだ具合悪いんじゃ」


金髪にピアスという外見のガラの悪さと不釣り合いな気遣いをしてくる千夏に俺は首を横に振った。


「いや、大丈夫だ。それより、千夏」


自分の机まで歩いていき、その上においたままになっていた名簿と書類を手にとった。
名簿には風紀委員全員の名前が乗っており、書類の方は今朝生徒会から配布されたばかりの新歓についての頼りだった。
それを片手に、不思議そうな顔してこちらを見ている千夏に目を向ける。


「これから言う委員を至急ここへ連れてこい。いいな、至急だ」


指先に力が入り、握り締めていた紙がぐしゃりと潰れる。
ぎょっとした千夏だったが、慌てて背筋を伸ばし、複数回頷いた。



『一番頑張った出席番号奇数の生徒(鬼役)へのご褒美は抱かれたいランキング三位・抱きたいランキング六位の生徒会会計【仙道京くん】からのキスです!』

mokuji
[ Bookmark ]

×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -