慰めのキス 「ユッキー、やだ、やめろって、ユッキー…っ!」 伸びてきた手に腿を割り、股ぐらへと滑り込んでくる。 足をバタつかせるが、派手に動けば動くほど腰に鈍い痛みが走り、力が抜けそうになった。 「大丈夫か?」 そして、俺が呻く度にユッキーはいつもと変わらない調子でそう尋ねてくるのだ。 これが大丈夫なように見えるのか。 返事するよりも先に、ユッキーの手に大きく足を開かされる。 眠っている間に脱がされていたそこを隠すものは勿論何もなくて、ユッキーからしたら丸見えだと思うと恥ずかしさというよりも、この間のことが脳裏を過り血の気が引いた。 「お前が大人しく寝てくれてたらまだ良かったんだけどな…っ」 「っ、ユッキー…嫌だ」 「言っただろ、俺は痛いことはしないって」 だから、と何かを言い掛けたユッキーだったけど、すぐに自嘲的な笑みを浮かべた。 「………無理だよな、いつも通りでいろだなんて」 腿を撫でられれば、こそばゆさに息が詰まりそうになる。 「ユッキー」と呼び掛けたとき、ユッキーの唇が内腿に触れる。 「っ、ぁ、っや」 ちゅ、ちゅ、と何度も触れるような優しいキスをされた。 動く度に触れる髪先がくすぐったいとか、そんなことよりも目の前、自分の腿にキスをするユッキーと目が合うと全身が一気に熱くなる。 「…仙道」 傷とアザでとてもじゃないが見てられないそこを何度も慰めるようにキスをされると、余計、分からなくなる。 「…どうして…っ」 優しくするんだ。 こんな風に優しく触られたことなかっただけ余計、ヒズミたちと同じようなことをしているユッキーにどうすればいいのか分からなくなる。 |