ある意味重症

学園内、校庭。
事務員のじーさんが毎日手入れした草花でマイナスイオンでまくりなそこは校内ヤリスポでもなかなか人気が高い。
無駄に樹とか生えまくってるから見えないしね。
俺ならやだけど。
だって虫出そうじゃん。
自然に囲まれた青姦は勘弁。

なんてまあそんなことは置いといて。

親衛隊たちの言葉が気になり窓を見てみたがそこにちーちゃんの姿はなくて、慌てて下まで降りてきたら簡単にちーちゃんは見付かった。


「石動様、石動様!」


今にも泣きそうな(というか確実に涙ぐんでる)甲高い声が聞こえ駆け寄ればそこには髪が短い女の子みたいな容姿をした男の子たちが草むらに屈み込んでいて、その視線の先、美少年たちに囲まれるようにしてちーちゃんはいた。


「うわ、なんつーんだっけ、こういうの。眠り姫?いや、ちーちゃん姫って面じゃないから眠り王子かな?」

「あなたに心配を期待したのが間違えでしたね、仙道」

「だってちーちゃん超タフじゃん」


言いながらちーちゃんにしがみつく美少年の肩を掴み「唾つけときゃだいじょうぶーって」と舌を出せば「石動様にそんなことさせないでください」と美少年はお目目うるうるさせる。そんなことって失礼な。俺いつも世話になってたんだからな。


「じゃあ仙道、舐めてください」

「え、まじで」

「あなたが言い出したんでしょう」


言いながらもよっこらせと立ち上がるちーちゃんはどうやら本気で言ってるわけではないらしい。
否定しない辺りが不気味だが。


「しかしまあ、この無駄な外野の多さ。こんな大人数の前で醜態を晒してしまうとはなかなか恥ずかしいですね」


穴があったら入れたいです、あ、間違えました。と王子様スマイル浮かべるちーちゃんの右頬は赤く鬱血し、切れたのか血が滲んでいた。
元気そうだ。下半身も。

mokuji
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