ブラックボックス

放課後になって、迎えに来た風紀委員の生徒に付き添われるような形で俺は生徒会室までやってきた。
俺を無事送り届けるという目的を遂行すれば風紀委員たちはぺこりと頭を下げ、立ち去っていく。
うーん、皆暇なのかなぁ。
あまりにも俺なんかにわざわざ構ってくれるもんだから、いらぬ心配までしてしまいそうだ。

生徒会室扉横、設置された生徒会ボックスを開け、中を確認する。
この手作り感溢れる雑なボックスは所謂生徒たちのご意見箱のようなものだった。
いつもゴミとかしか入ってないんだけど、一応役員は生徒会室に来たら確認しろということらしいので、確認する。
どうせ今日もストローのカスが入ってんだろうなぁ、せめて中身が残ったパックジュースは入ってませんように。
なんて思いつつ開いた俺は、中身を覗いたまま目を丸くする。
そこには、沢山の紙が詰まっていた。


「……うっわ」


ゴミも嫌だけど、なんだこれ。嫌な予感しかしないんだけど。

しかし、開いてみてしまったものは仕方がない。
責任感の強いしっかり者の俺は、仕方なくボックスの中を空にしようと用紙の束を取り出した。
そして、用紙に目を向けた俺は無言でボックスを閉じ、そのまま生徒会室へと入る。
生徒会室は無人だった。
ゴミ箱へと直行した俺は、そのまま手に持っていた用紙を破いて、破いて破いて、全部形がなくなるまで破いて、捨てた。

mokuji
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