冗談は顔だけにしてください 貸切状態の食堂で皆でテーブル囲ってご飯食べてそんで満腹になって食堂を後にし、これからどうしよっかなーとか後ろで騒ぎながらついてくる純たちを尻目に考えていたときのこと。 校舎内。 ふと窓の外に目をやれば見覚えのある金髪王子様ともじゃもじゃのツーショットを見付けた。 うおお、ちーちゃんのやつまじでやってる。 立ち止まり、窓の外、校庭でなにやら話している二人を見下ろしていると純たちが隣にやってきて皆で一緒に覗き見。 やべえ、まじであの転校生あんな格好してんだ、珍百景。 そんなこと思ってると、転校生を振り返ったちーちゃんはなにやら転校生に迫り始めた。 いや、掴みかかっているのか。 ここからではよく見えない。 「石動千春、節操ないって聞きましたけどほんとすごいっすね」 「これじゃ寧ろゲテ専だったりして」 両サイド頭の上でゲラゲラ笑う親衛隊たち。やかましい。 まあ、ちーちゃんも物好きだからなあ。 なんて思いつつ、別にちーちゃんとあの転校生の生セックスに興味はなかった俺は窓から視線を外し親衛隊たちを残して歩き出した。 「あっ、仙道さん!待ってくださいよ!」 いなくなった俺に気付いたのか慌ててついてくる純。 残りの子たちは珍妙な転校生に興味津々らしい。 窓の外に釘付けになってる。 ほんと、皆物好きだなあ。 なんて思っていたとき、外から派手な物音が聞こえ「あぁ!」と親衛隊たちが悲鳴を上げた。 「転校生に石動千春がぶっ飛ばされた!」 なにそのギャグ。あたらしー。 ってまじで? |