いい花瓶には多くの花を 下から奥へと抉るような衝撃に一瞬目が眩んだ。 「ひぃ──ッ!」 口から漏れるは短い悲鳴。 内壁をどろどろに濡らす唾液の助けはあったものの勃起した男の性器を難なく受け入れることが出来るように作られていない俺の下半身はみちみちと肉壁を左右に裂くようにして割ってくる四川の性器にパクパクと口を開く。 アルコールが回ったお陰で痛みという痛みはなかったが、それ以上に圧迫された腹部の息苦しさは大きくて。 「はっ、ぁ…っあぁ…ッ」 「…入っちゃった」 捕まえられた腰はいきなりの衝撃に堪えられずビクビクと小さく痙攣し、悶絶する俺を見て四川はぺろりと自分の唇を舐める。 イタズラが成功した子供みたいな楽しそうな顔。 それを見詰め返したとき、不意にぐっと下から突かれ全身が跳ね上がった。 「なあっ、いつまでぼけーっとしてんだよ。お前が動かねえならこっちが動くぞっ」 「ぁっ、待っ、んんぁっ!動くな、うご、ぁっ、うごかないでぇ……っ!」 「うるせえ、知るか!人の上に乗りやがって無事で返してもらえるって思うなよっ!」 「ぁっ、やぁ…ぅあっ、あ、ぁあっ!」 四川の性器を根本奥深くまで飲み込んだ下腹部は下から突き上げられる度にぐぽぐぽと品のない音を立て、充分に慣らされてしまった内壁を激しく乱暴に摩擦されればあまりの快感に頭が真っ白になってなにも考えられなくなった。 射精したばかりで精子と先走りでどろどろに汚れた俺の性器は再度勃ち上がり始めていて、腰を掴まれたまま下から突き上げられる度にびたんびたんって腹に当たるのが間抜けで堪らなかったがそんなこと気にする余裕すらなくて。 「阿奈、そのまま原田さんのこっち向けてて」 不意に、背後から声。 笹山だ。 「はぁ?お前まじで」 「阿奈が満足するの待ってたら朝になる」 「お前ってほんとあれだよな、どうなっても知らねえから」 「そのために慣らしたんだから、大丈夫だって」 交わされる会話。 止まる四川の動きにほっと安堵した俺はそのまま四川にもたれ掛かり、乱れた呼吸を肩で整えていたとき。 不意に腰を掴んでいた手が離れ、背中を抱き締められた。 暗転する視界。 何事かと目を開ければ、畳の上に仰向けに寝転んだ四川の上に跨がっていた。 拍子に深く抉られ、背筋に甘い電流が走る。 騎乗位。 そんな単語が脳裏を過った。 「ぁ…っしせ……ッ」 背筋が震え、蕩けたように崩れそうになったとき、四川にわき腹を掴まれた。 「ほら、さっさと挿れろよ。サディスト野郎」 そんな四川の言葉に反応するかのように、笹山の指が既に四川のを呑み込んだ結合部に触れる。 型に嵌められたように拡がったそこに更に指を挿入し、そのままぐっと無理矢理隙間を作られれば下腹部が緊張した。 嫌な予感。 目の前の四川は薄ら笑いを浮かべたまま。 そして、指で無理矢理拡げられたそこに濡れた肉質のそれを宛がわれる。 先ほどまで体内に入り込んでいた舌とは違う、それ以上の質量に俺は目を見開いた。 「人聞きの悪いこと、言わないでくれるかな……っ」 逃げようと腰揺らすが脇腹を掴む四川の手が邪魔をする。 すぐ後ろ、笹山の声が聞こえぞくりと背筋が震えた。 そして次の瞬間、ずぶりとどっかが切れたような音とともに息が止まりそうなくらいの衝撃が脳天を貫く。 |