あれの代用

「よかったなぁ、笹山に優しくしてもらって」


愉快そうに喉を鳴らして笑う四川は、ヘアゴムで結ばれパンパンに膨張した性器を指で跳ねた。
瞬間、下半身に電流のような刺激が走り俺は飛び上がる。
それを、背後の笹山に抱き捕まえられた。


「っや、も…っ外して…!」

「外したい気持ちは俺も山々なんですけど、生憎食い込みすぎて手の出しようがないんですよ」


ほら、と白々しく続ける笹山は根本に深く食い込むそれをなぞり「すみません」と笑う。


「あーあ、痛そ。お前どんだけ勃起してんだよ、自虐マゾか」

「っうるさ、ぁ…っ」

「さっさと萎えればいいのによ、馬鹿だよなーお前。自業自得っしょ、最初から俺の言うこと聞いときゃあよかったのに」


そう、既に脱げかけた下着に手を滑り込ませる四川は体内を巡る熱とアルコールで茹で上がった俺を見て笑う。
出来上がった脳みそは最早四川の声を言葉と理解することはできなかった。


「ひっでえ顔だな」


脇腹から腰を撫でるようにして臀部に回されたゴツゴツした手が尻たぶを揉みしだく。
尻を撫でる手から逃げようと腰を動かせば必然的に目の前の四川に擦り寄るような形になってしまい、更に腰を抱き寄せられた。


「笹山、お前あれ持ってる?」

「持ってない、阿奈は?」

「持ち歩くわけねえだろ」

「なら、これでいいんじゃない?」


俺を挟んで会話する二人。
その間も、緊張した筋肉を揉みほぐすかのように両尻たぶを手のひら全体で捏ねられ、そのいやらしい手付きに堪えられず逃げるように四川の服にしがみつき、背後の笹山を振り返れば笹山がべえと舌を出す。
意味がわからずクエスチョンマークを浮かべていると、不意に、尻たぶを掴む四川に肛門を左右に割り開かれた。


「ぁ、ちょ……ひぃっ!」


瞬間、ぬるりと濡れた熱い肉が肛門に這わされる。
何事かと目を見開けば、四つん這いに崩れる俺の腰を掴んだ笹山が俺の下腹部に顔を埋めていた。

mokuji
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