いらぬ善意パート2 「ちょっ、待っ、笹山」 そのまま抱き締めるように胡座掻いた笹山の膝の上に座らされ、腰に当たる嫌に硬い感触に焦った俺は腰を抱く笹山の腕を掴んだ。 振り返れば、薄く笑んだ笹山と目が合う。 「挿れていいですか?」 「だ…っだめ…絶対だめ」 囁かれ、なにがなんだかわからずびびった俺はふるふると首を振る。 残念そうに眉を下げる笹山だったが「わかりました」と素直に引き下がった。 あまりにもあっさりとした笹山に逆に気になっていると、腰をさらに抱き締められる。 丁度ケツの下に硬いものが当たり、ぎょっとした。 「笹山っ、近っ、近い!」 「そうですか?」 「つーか、なんか当たって…っ」 「大丈夫です、原田さんが言ってくれるまで挿れませんので」 笑いながら背後から抱きすくめてくる笹山は俺の髪を掻き上げ、べろりとうなじを舐められる。 「ぁっ」と声が漏れた。 密着した下半身同士。 下着一枚しか穿いていない股間に衣類越しに勃起したそれを擦り付けられ、ぞくぞくと背筋が震える。 無意識に腰が浮いた。 「っ、や、ぁ……っうそ、うごくなって、笹山、笹山ぁ…っ」 まるでセックスでもしてるみたいに下半身を擦られ、変な感覚に陥る。 熱を帯びる下半身は疼き出し、腰が揺れた。 逃げたいのに、もどかしさに力が抜けそうになる。 「相変わらずだな、お前の性悪」 「そういうことは原田さんから手を離して言ってね」 「俺が離したら部屋が汚れるだろ」 「ほんと、阿奈って変なところで几帳面だよね」 話している二人の声が脳内で反響する。 下半身の疼きに堪えられず、それなのに性器を掴み射精を邪魔してくる四川のせいで行き場を無くした熱が体内を巡り脳の髄まででろでろに犯されるような感覚に襲われ、乱れた思考回路はとっくに正常に機能していなかった。 「これ使いなよ」 「なに」 「ゴム」 「そっちのが、阿奈の馬鹿力よりはましじゃん」そう笑う笹山ははち切れそうなくらい勃起した俺の性器の先端を撫で、するりと輪状のゴムを嵌める。 器用な手つきであっという間に縛られる自分の性器にぎょっとする俺の目の前、呆れたような顔をした四川は「そっちのが最悪だろ」と苦笑した。 |