第一印象は重要です

「おー……絞まる絞まる」


頭上から聞こえてくるのは満足そうな吐息混じりの四川の声。
もがき、顎は痛いわ喉は死にそうだわで苦しむ俺なんか御構い無しに人の口を使ってオナホかなにかのように性器を扱く四川に殺意を覚えられずにはいられないが突かれる度に頭が真っ白になって思考する暇すら与えてくれない。


「ははっ!だらしねえ顔だなぁ。もっと可愛い顔出来ねえのかよっ」


喉を塞ぐように刺激されまともに酸素を取り入れることが出来ずなにがなんだかわからずもがきながらもただされるがままになる俺を見兼ねたようだ。
固定していた頭部から片手を離す四川はからかうような軽薄な口調で続ける。
こんな状況で出来るかとかなんでお前の言うこと聞かなきゃいけないんだよとか何様だてめえとか大体可愛い顔の基準はなんだよと言い返したいことはたくさんあったが声を上げた時点でそれは咥内の性器によって掻き消され、くぐもった呻き声に早変わり。
だから代わりに睨み付けてやろうかと視線を上げた俺はそこで硬直する。


「っふ、んぐ……ッ!」


四川の手には携帯電話が握られており、内蔵されたカメラのレンズがこちらに向けられていた。
そしてその近くにはチカチカと点滅する小さな明かり。

俺の携帯にも似たような機能があったが、まさか、こいつ録画して……っ!?

全身の血の気が引き、動揺する俺の後頭部をぐっと自分の下腹部へと押さえ付けた四川はそのまま俺の顔へと腰を打ち付ける。
容赦ないピストンの度にぬるぬるとした硬い性器が口の中を行き来していて、いままさにこの状況がやつの携帯に録画されていると思ったらなんかもう舌ごとちんこ噛みきって死にたかった(しかし硬くてでかくて歯を立て噛み合わせることすら出来ないという事実がひたすら悲しい)。
結果俺の細やかな抵抗も虚しくこの暴力に等しい行為は続けられる。


「せんま……っ、そんなに喉突かれんの好きかよ。変態」

「っぅぶ、んぐぅう……ッ」

「ははっ、まじこのまま食われそうな勢いだな」


口いっぱい広げられ、根本まで咥える俺を見下ろす四川は「食うなよ?」と笑う。
口の中の喉奥を犯す性器のドクドクと脈打つ鼓動は加速し、今にも破裂しそうなくらいガチガチに硬くなったそれはどうみても射精寸前のもので。

うわうわうわ絶対やばいやばい、まさかこいつこのまま出すつもりじゃ……!

そう目を見開いた矢先だった。


「代わりのもんならいくらでも流し込んでやるからよ」


にやりといやらしく笑った四川はそのままぐっと俺の頭部を抱き寄せるように喉奥深くまで挿入し、そして次の瞬間、咥内のそれはビクンと大きく跳ねる。


「ん゙ん゙ぅ〜〜ッ!!」


喉の奥、勃起したそれからは想像していたよりも熱い液体が放出され、喉へと直接大量の精液が注ぎ込まれた。
口いっぱいに広がる形容しがたい独特の味に堪えられず慌てて舌で喉への侵入を塞ごうとするが行き場を失ったそれはもちろん止まるはずがなく。
ごぷりと音を立て口の隙間から溢れる粘着質な液体はそのまま口許を濡らし、どろりと顎先まで垂れるそれは服を汚す。

うわうわうわちょっと飲んじゃったんだけど最悪だ。


「ぅおえッ」


そしてそう四川のが引き抜かれると同時に口のものを吐き出そうとしたときだった。

バンと音を立て男子更衣室の扉が開く。

いきなり開く扉に硬直する俺。

扉の先にはエプロンを持ったあの笹山だとかいう赤いエクステの青年。

ちんこ手にしたままの四川。

だらしなく開いた口から精液を吐き出す俺。

沈黙が走る更衣室内、青ざめる笹山の手からぼとりとエプロンが落ちた。

mokuji
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